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韓国文学おすすめ6選!ブームになった「キム・ジヨン」や有名作などを紹介

ホンシェルジュ

2019年の『82年生まれ、キム・ジヨン』大ヒットをはじめ、韓国人作家ハン・ガンがアジアで初めて「ブッカー賞」を受賞するなど、韓国文学が空前の盛り上がりをみせています。この記事では、いま読んでおきたいおすすめの6作品を紹介していきます。

大ヒット!社会現象になったおすすめ韓国文学『82年生まれ、キム・ジヨン』

33歳のキム・ジヨンは、3歳年上の夫と1歳の娘とともにソウル郊外で暮らしています。一見ごく平凡な主婦ですが、幼少期、学生時代、就職、結婚、出産と、女性であるがゆえのさまざまな差別を受けてきました。

ある日、通りすがりの男性から侮辱されたことがきっかけでついに心のバランスを崩してしまったジヨンは、精神病院に通院することになります。

82年生まれ、キム・ジヨン (単行本)
作者 チョ・ナムジュ 出版社 筑摩書房 出版日 2018年12月07日

2016年に刊行された、韓国の作家チョ・ナムジュの作品です。作者は名門大学を卒業して約10年間放送作家として活躍しましたが、出産をきっかけにやむなく退職し専業主婦になったそう。本書は彼女自身の物語でもあり、韓国では累計発行部数130万部超えのベストセラーに。世界16ヶ国で翻訳され、日本でも2018年に出版されると16万部超えのヒットとなりました。

物語は、精神病院でキム・ジヨンが語った半生を書き取ったカルテを公開する形で進んでいきます。利発で負けず嫌いな性格だったことがわかりますが、彼女が受けてきた差別は壮絶なもの。しかし「キム・ジヨン」という名前が1982年生まれにもっとも多い名前ということも含め、本書に描かれていることはきっと多くの女性が経験したことでもあるのです。

小説でありながら多くの問題提起をし、社会現象にもなった韓国文学。ただのフェミニズムだと流してはいけない、女性にも男性にも読んでほしい一冊です。

性や老いについて考えさせられるおすすめ韓国文学『娘について』

介護施設に勤める「私」。これまで堅実に働いてきたものの、夫を病気で失い重労働と独り暮らしが骨身にしみる60代です。

そんななか、大学で非常勤講師をしている30代の娘が突然「しばらく厄介になりたい」と家にやって来ました。住む場所を無くしたというレズビアンの娘は、パートナーの女性も一緒に連れてきて……。

娘について (となりの国のものがたり2)
作者 キム・ヘジン, 古川 綾子 出版社 出版日 情報なし

2018年に刊行された韓国の作家キム・ヘジンの作品です。作者は社会的弱者やマイノリティの人々に目を向け、冷酷な社会の姿を描く女流作家として知られています。

本書は、まだ30代の作者が自身の母親世代を主人公にした物語。そのリアリズムと老成した筆致が評価され、「シン・ドンヨプ文学賞」を受賞しました。

主人公の「私」は元教師で、「普通」に生きることのできない娘に戸惑い、悩みます。しかし娘の生き方を強制することはできず、思い通りにならないことへの苛立ちや世間への後ろめたさ、そして自分が老いていくことなどへの不安に心を揺らしていくのです。

LGBT、母娘関係、老いなど、生きている限りは続いていく問題に彼女はどのように向き合っていくのでしょうか。読みごたえのある骨太の作品です。

韓国文学を代表する人気作家!50人の人生が描かれたおすすめ連作短編集『フィフティ・ピープル』

50人、50とおりの小さな物語の集積が絡みあい、自分の一部が誰かの一部と繋がって社会が形成されていることを描いた連作短編集です。

物語の主な舞台は、とある大学病院。登場人物たちは老若男女、さまざまな国籍、異なる背景や性格、感情をもっていてバラエティに富んでいます。

フィフティ・ピープル (となりの国のものがたり1)
作者 チョン・セラン, 斎藤 真理子 出版社 出版日 情報なし

2018年に刊行された韓国の作家チョン・セランの作品です。作者は編集者として働いた後、純文学からファンタジー、童話、ホラーまで幅広いジャンルの作品を発表。数々の文学賞を受賞し、本書でも「韓国日報文学賞」を受賞しています。

日本で刊行される際は、韓国文学の「となりの国のものがたり」シリーズ第1弾に選ばれ、原作にはない50人分のイラストも好評となりました。

ひとりあたりわずか数ページの文章で、彼らの濃密な時間を描いているのが特徴。医師や看護師、医学部生、患者、事務職員、家族たちなどのほのぼのとした日常や、甘い恋愛物語が堪能できます。

そんななかに社会問題や実際に起きた事件をテーマにした物語も盛り込まれていて、それらを解説したあとがきも秀逸。人と人は繋がっていて、誰しもが主人公であることを実感させてくれる一冊です。

認知症となった元殺人鬼が娘のために動き出す『殺人者の記憶法』

獣医を引退したキム・ビョンス。現在は文学に親しみ、自らも詩を書く穏やかな生活を送っています。しかし彼には、冷徹な殺人鬼という裏の顔がありました。

ある日、偶然出会った男が連続殺人犯であると勘が働いたビョンス。しかも次のターゲットは結婚を控えた愛娘のウニだと確信し、人生最後となる殺人計画を立てるのです。

殺人者の記憶法 (新しい韓国の文学)
作者 キム ヨンハ 出版社 クオン 出版日 2017年10月30日

2017年に刊行された韓国の作家キム・ヨンハの作品。作者は1995年にデビューしてから小説やエッセイを数多く発表し、韓国の主な文学賞を総なめにした人気作家です。本書もベストセラーとなり、映画化。日本では翻訳者の吉川凪が「日本翻訳大賞」を受賞しました。

物語は、認知症を発症し少しずつ記憶を失っていくキム・ビョンスの独白形式で進んでいきます。娘を守るため、病と闘いながら人生最後の殺人計画を立てるビョンス。記憶は混濁し、何が現実なのか、自分の考えが正しいのかわからなくなっていくのです。

殺人鬼であるビョンスと、娘を守ろうとする父親としてのビョンス、そのギャップとスリリングすぎる展開に、狂気を感じながらもページをめくる手を止めることはできません。だんだんと綻びを見せ始める彼の殺人計画は、果たして成功するのでしょうか。最後まで一気読みできる一冊です。

韓国文学ブームの火付け役となったおすすめ小説『菜食主義者』

ごく普通の専業主婦をしていたヨンヘですが、ある日突然、肉が食べられなくなります。思想や宗教的理由ではなく、心の病でもありません。なぜか、「食べたい」と思う本能がストンと抜け落ちてしまったのです。

ヨンヘの夫は、おいしい肉料理を作っていた以前の妻に戻ってほしいと思い、妻の実家に相談します。

菜食主義者 (新しい韓国の文学 1)
作者 ハン・ガン 出版社 cuon 出版日 2011年06月15日

2007年に刊行された、韓国文学を代表する女性作家ハン・ガンの作品。日本では2011年に翻訳出版されました。ハン・ガンは韓国でもっとも権威ある文学賞「李箱文学賞」の大賞や、イギリスの「ブッカー国際賞」などを受賞しています。

本書は、ヨンヘを取り巻く夫、義兄、姉の視点から語られる3つの物語で構成される連作。植物のように生きようとし痩せ細っていくヨンヘに対して、彼らは肉食を強要し、一方のヨンヘは暴力で徹底抗戦します。

やがて、ヨンヘの背後に過酷な競争社会の現実、普通でないものに対する偏見、女性蔑視、児童虐待などがあることが明らかに。物語はどのように決着するのでしょうか。

翻訳も素晴らしく、静謐な文体にぐいぐいと惹き込まれる傑作です。

韓国文学初の世界的ベストセラーになったおすすめ小説『母をお願い』

混みあったソウルの地下鉄の駅で、行方不明となった老いた母親。

家族は必死になって捜しながら、普段は気にもとめていなかった母親の愛情と、自身の生き方について考えていきます。

母をお願い (集英社文庫)
作者 申 京淑 出版社 集英社 出版日 2011年09月16日

2009年に刊行された韓国の作家シン・ギョンスクの作品です。日本では2011年に翻訳出版されました。

貧しい家庭で育った作者は、16歳で上京し、工場で働きながら高校に通ったそう。自分を大学まで行かせてくれた母親に、いつか「美しい母の物語」を書いて贈りたいと本書を執筆しました。「アジア文学賞」を受賞し、韓国文学で初めて世界的ベストセラーになった作品といわれています。

それまで無償の愛を家族に注いでいた母親。しかし家族は彼女が体調不良を訴えても無視し、夫は文盲の妻をバカにまでする始末。感謝の言葉を口にする人はいませんでした。いなくなった時に初めてその大きさを知るのです。

物語は夫、娘、息子、そして母親自身の4つの視点で進みます。二人称だった語り手が後半で母親の語りに変わる時、読者は本書に仕掛けられたあるものに気づくでしょう。ラスト一行まで読み逃したくない一冊です。

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