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豊富な情報を持つホテルの案内人「コンシェルジュ」。どんな人が向いているの?

ホンシェルジュ

「コンシェルジュ」という言葉は聞いたことがあるけれど、どんな仕事をする人なのかよく分からない……。ホテルマン? それともさまざまな案内をしてくれる人? コンシェルジュは、ホテルコンシェルジュとも呼ばれています。ホテルマンとはまた違う役目をになっている職種です。
コンシェルジュについて詳しく知りたいという方に、コンシェルジュの魅力を解説します。仕事内容や収入・心構えなど、読んだ後にはコンシェルジュの素晴らしさがわかるようになる内容になっています。
もちろんコンシェルジュになりたい人だけでなく、ホテル業界全体に興味がある方・ホテルを利用する側の方が読んでも役立つ情報もお伝えします。

コンシェルジュとは?

コンシェルジュとは

「コンシェルジュ」という言葉は、フランス語の「concierges」から派生したと考えられています。意味としては、ホテルの案内人、コーディネーターとなり、コンシェルジュのルーツはフランスです。

紀元前1000年頃、歴史上初めて「ホテル」と呼べるものが登場してからすでに、門番のような役割をはたす専門の担当職は必要と考えられていました。それからローマ帝国期に入ると、そこで初めてコンシェルジュの役割についての明確な記述がみられるようになりました。

広く認識されているように、コンシェルジュはホテルに常駐しているスタッフとして働いていることから、ホテルコンシェルジュとも呼ばれています。。コンシェルジュデスクという専用のデスクがあったり、ホテルによっては同じフロントデスクでサービスを受けることができます。

ホテルマンとの違いは?

ホテルマン(2020年7月現在ではホテリエとも呼ばれる)は、ホテルで働く従業員のことをさすと思われていますが、本来の英語ではホテルの支配人や司令塔、管理職の意味合いが強くなります。

ホテルマンはホテルのフロントに立ち、お客様のお出迎えをするのが主な立ち位置です。そこでチェックイン・チェックアウトの業務や、料金の精算、ホテルの紹介・案内などをおこないます。情報がいちばん収集される場所として、他の従業員への情報の共有や指示もホテルマンが担っており、その姿は司令塔そのものです。

一方、コンシェルジュの業務はまったく異なります。ホテルマンがホテル内の案内人と考えるならば、コンシェルジュはホテル外の案内人といえるでしょう。日本ではコンシェルジュをあまり利用しないため、その点が混同されていることが多いようです。

コンシェルジュの仕事は?

仕事内容は、大まかにいうと「ホテルに滞在するお客様(ゲスト)のリクエストにこたえる仕事」です。

主にホテルに滞在しているゲストに周辺の観光案内をしたり、さまざまな手配(交通機関・各種チケット・レストランの予約など)をおこないます。

「〇〇料理が食べられるお店を予約してほしい」「ビーガンでも楽しめるお店を教えて!」「子供がアレルギーなので、安心して食べられるレストランを知りたい」

上記以外にもゲストからのリクエストは多岐にわたり、たとえば「これから3日間の観光プランを立ててくれないか?」といった責任の大きなリクエストを受けることもあります。

コンシェルジュはゲストのホテルでの滞在、ひいてはその国での滞在を素晴らしいものにする仕事です。そのため国内だけでなく、国外のお客様にも接する機会は多くあります。高いサービス技術とホスピタリティはもちろん、円滑なコミュニケーションが取れるよう語学力も必要とします。

コンシェルジュの収入は?

コンシェルジュの年収は250万〜450万円といわれています。もちろん、世界で名高い「リッツカールトン」や「シャングリラ」「ヒルトン」などのホテルのコンシェルジュであれば、年収も高くなります。

しかしホテルでの就職ではいきなりコンシェルジュに配属されることは少なく、さまざまな部署を通して経験を増やしたうえで配属されることが多いようです。

コンシェルジュに向いている人は?

ホテルに宿泊するお客様が快適な時間を過ごすために尽力するコンシェルジュですが、どんな人が向いているのでしょうか。

努力ができる人

お客様からの要望は多岐にわたります。ホテル周辺の情報を教えてほしいという人もいれば、ホテル内でこんなことがしたいといった要望もあります。その全てがすぐに解決できるようなものではなく、なかには難解な質問も少なくありません。そうした時に徹底的に調べあげ、お客様の期待に沿えるような答えを提示する努力ができる人は、ホテルコンシェルジュに向いているといえるでしょう。

落ち着いて接客ができる人

1つのホテルに対してホテルコンシェルジュの数はそう多くはありません。観光業の繁忙期にはより多くのお客様を1人で接客する必要なども出てくるでしょう。そうした時に冷静になり、落ち着いた接客ができる人は同じ従業員からしても心強い存在となるはずです。お客様は不安な状態にありますので、コンシェルジュが慌てていてはますます不安が募ってしまいます。

細やかな気配りができる人

困っているお客様の誰しもがコンシェルジュにすぐ声を掛けてくるわけではありません。そうしたお客様の状態をいち早く察知して先に動き出したり、少しでも快適に過ごせるようにちょっとした気配りをすることもコンシェルジュの仕事の1つです。

情報を集めることが苦にならない人

お客様のほとんどは初めてその土地を訪れます。ですのでコンシェルジュはホテル内のことはもちろん、ホテル外の情報も知っておく必要があります。お客様一人ひとりにあった情報を提供できるよう、普段から近辺の情報収集は怠らないようにしておきたいところです。そうした情報収集は苦にならないという人は、コンシェルジュとしての適性があるといえるかもしれません。

語学力が高い人

観光地にあるホテルで働いている場合、日本語のみで接客をすることは難しいと考えた方がよいでしょう。さまざまな国からお客様が訪れますので、最低限、英語は話せる必要があります。もちろん英語だけでなく、自分が得意だといえる第二言語があれば、コンシェルジュとしての接客のレベルはあがります。

お客様からのリクエストに「できません」と言わないのもコンシェルジュの基本です。もちろん物理的にどうしようもない場合もありますが、たとえ無理難題を投げられても必ず何かしらの代案を提案するなど、粘り強さや臨機応変さも必要になってきます。

コンシェルジュになるには?

必要な資格はない

ホテルコンシェルジュになるのに必要とされている資格はありません。あえていうなら、TOEICの試験は受けておくと語学力を示すことができます。その他、ホテル業務に関連する「ホテルビジネス実務検定」や「ホテル実務技能認定試験」などは取得しておくと就職の際に有利かもしれません。

では資格が不要ならどうやってコンシェルジュになればいいのでしょうか。

コンシェルジュ専門学校で学ぶ

職業としてコンシェルジュを目指す人は、コンシェルジュになるために必要なことが学べる専門学校に進学するのが一般的です。

専門学校ではホテル業務に関する知識全般、実践的な技術、ホスピタリティー、テーブルマナーなどを学ぶことができます。学校によっては登校の際はスーツ着用が義務づけられていたり、一流ホテルでの宿泊経験・長期間の実習なども設けられています。

同じくコンシェルジュを目指す仲間たちと切磋琢磨しながら、着実にレベルアップできる環境が整えられているのが専門学校なんです。

今回はそんなコンシェルジュを目指す人、あらためて興味がわいた人にぜひ読んでほしい書籍をいくつかご紹介します。

コンシェルジュになるために必要なこと

コンシェルジュは語学はもちろん、外国文化への理解を深める必要があります。これは、マナーや宗教的な面(食べられない物など)でゲストに失礼がないよう配慮する必要があるためです。

そして「コミュニケーション能力の高さ」も、もちろん重要となります。ゲストに対してだけでなく、ホテルの中のスタッフとも連携してサービス(サプライズなど)を提供する場面も多いので、各部署と普段から密にコミュニケーションをとっておく必要があります。

また、レストランを含む観光地のお店・病院・公共施設など、外の人間との人脈を築いておくことも重要。緊急やイレギュラーな場面で要望に応じてくれる可能性を作る……といった努力も必要なのです。

ホテル内外のレストランのメニューや世界情勢・文化にも常にアンテナを張っていなければいけません。それらの情報収集をするために、プライベートで実際にレストランや美術館などを訪れてみたり、業務時間外に勉強しなくてはいけないことは、他のホテルの部署よりも多いでしょう。

わたしはコンシェルジュ (講談社文庫)
作者 阿部 佳 出版社 出版日 情報なし

「実際のコンシェルジュの体験談が聞きたい!」という方にはこちらがおすすめ。

著者は、長年コンシェルジュとして活躍してきた阿部佳さん。以前、NHK『プロフェッショナル仕事の流儀』にも出演したご経験もある敏腕コンシェルジュです。

「24時間眠らず営業し続けるホテル」で起こったゲストからのクレーム、思いもよらないトラブル、イレギュラーすぎる対応を裏話を含めて紹介してくれています。

チームワークで働く大切さも書かれていますので、ホテルに限らず学生さんにも読んでいただきたい1冊です。

コンシェルジュのやりがい

難しいリクエストに応えられるからこそ「あなたがいるから、このホテルにまた来たい」「〇〇さんがいるから安心して滞在できる」など、ホテルのリピーター増加に大きく貢献することができます。

会社の利益にも貢献しながら、自分の仕事に誇りを持って働くことができるのは社会人として大きな魅力でしょう。

また、イレギュラーな対応や枠にはまらないサービスを提供する場面も多くあります。そのため、マニュアルに縛られて毎日同じことを繰り返す仕事が苦手……という人にもコンシェルジュの仕事が合うかもしれませんね。

リッツ・カールトンが大切にする サービスを超える瞬間
作者 高野 登 出版社 出版日 情報なし

ホテルに関わらず、接客業に興味がある・実際に接客業をしているという人に読んでほしいのがこちら。

有名高級ホテルの「リッツカールトン」の技を本から覗くことができます。スタッフ全員がマニュアルを超えたサービスを提供できるようにするにはどうすればいいのか、スタッフが誇りと喜びを感じる職場にするにはどうすればいいのか。

経営者やトレーナーの目線で書かれている内容が多いため、レベルの高い接客を学びたい方に役立つ情報も書かれています。

もちろん「リッツカールトン」への就職を狙っている方は、読んでおくべき1冊です!

東京ディズニーリゾートのホスピタリティ精神を学ぶ

実際にホテルを利用するのは敷居が高い……と尻込みしてしまう学生さんもいるかもしれません。

ホテルよりも身近でコンシェルジュ的なサービスを受けられると言われているのが「東京ディズニーリゾート」です。

ホスピタリティ溢れるディズニーのサービスが好きという方は多いのではないでしょうか。

「一緒に働きたい」と思われる 心くばりの魔法 〜ディズニーの元人材トレーナー50の教え〜
作者 櫻井 恵里子 出版社 出版日 情報なし

この本には、元オリエンタルランドの人材トレーナーとして働いた経験のある作者が、東京ディズニーリゾートの業務を通してつちかったノウハウやコツが書かれています。

ホテルを含め、サービス業に限らず仕事をスムーズに進める技術も詰め込まれており、社会人に役立つ情報も豊富です。

目次もポイント別に50項目に分かれているので、好きなところや興味のあるところから読んでもOK。難しい言葉や表現は出てこないので、学生の方もサクッと読むことができますよ。

お客様に心から楽しんでもらえる環境は、従業員同士のコミュニケーションが成り立っていて、仕事が楽しいと思えているからこそ成り立つもの。まずはそうした自分が働く環境をよくするには?という点から、コンシェルジュの仕事を根本的に見つめ直すのもよいかもしれません。

今回はコンシェルジュのやりがいや、仕事内容をご紹介しました。求められることがとても多くレベルの高い仕事ですが、その分やりがいと誇りをもてる職業です。
本気で「コンシェルジュを目指したい!」という方は、まずホテル内で働くことを目標にしてみるとよいでしょう。さまざまな経験を詰めば、コンシェルジュへの道がきっと開かれるはずです。
これから国内外を問わずホテルを利用する機会があるときは、コンシェルジュのサービスを利用してみるのもいいかもしれません。そうすることで実際のコンシェルジュの仕事の素晴らしさや、お客様として気持ちのよい接客なども実感できるはずです。

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