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犬は匂いを嗅ぐだけで、新型コロナ感染者を94%の確率で嗅ぎ分けられることが判明(ドイツ研究

カラパイア

コロナ感染者を匂いで嗅ぎ分ける探知犬
犬の嗅覚でコロナ感染者を選別 / Pixabay

 犬の鋭い嗅覚はまさに万能であるようだ。麻薬や爆発物の探知から、がんやマラリアの発見までさまざまな分野で役に立つ可能性を秘めている。

 そこで今回のコロナ禍である。世界各国の研究者らは、麻薬探知犬などに新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の患者を特定させることが可能かどうかの研究を始めた。

 その試みは成功したようだ。『BMC Infectious Diseases』(7月23日付)に掲載されたドイツ、ハノーファー獣医大学(University of Veterinary Medicine Hannover)の研究は、犬が高い精度でコロナウイルスの匂いを嗅ぎ分けられることを明らかにしている。

Diagnoses by dog noses – Dogs can sniff out patients with COVID-19


犬はコロナウイルスの匂いを嗅ぎ分けられるか?


 研究グループは、犬の嗅覚の可能性を探るために、8頭の探知犬にコロナウイルスの匂いを覚えさせる実験を行った。

 まず人間の唾液と気管から1012サンプルを採取し、それらの感染の有無を検査。それからそれらを訓練した犬に与えて、きちんと嗅ぎ分けられるか確かめた。

 なお、サンプルは無作為に配られたので、実験中にそれが感染したサンプルかどうか、研究者には分かっていなかった。つまり、犬は研究者の顔色をうかがって正解かどうか探ることはできなかったということだ。

匂いを嗅ぎ分ける探知犬
iStock

その正解率はなんと94%


 その結果、陽性のサンプルについては平均83%、陰性のものについては平均96%、全体では94%の確率で嗅ぎ分けることができたという。

 研究グループによると、ウイルスに感染した患者は体の代謝プロセスがまったく変わってしまうのだという。犬が嗅ぎ分けているのは、そうした匂いの違いだと考えられるそうだ。

 そうやって感染者を嗅ぎ分けるよう訓練した犬を空港や国境、あるいはイベント会場などに配置しておけば、人が集まる場所での感染予防に貢献させられるとのことだ。

コロナウイルスの匂いを嗅ぎ分ける犬
iStock

匂いで感染者候補をあぶだす世界各国の試み


 匂いで感染者候補をあぶりだす研究を行っているのはドイツだけではない。

 イギリス政府は、およそ6500万円相当の資金を投じて、空港などで活躍する麻薬探知犬にコロナ感染者を嗅ぎ分けることができるかどうか調査を行なっている。

 このプロジェクトの支援を受けたダラム大学(イギリス)の研究グループによれば、犬には1時間で250人ほどの検査を行う潜在能力があるそうだ。

 またアメリカ、カリフォルニア州を拠点とする「コニーク社」などは、空気中の分子化合物を検出することで、コロナウイルスの感染者を発見する装置を開発中だ。

ドイツの研究グループの次の目的は、インフルエンザのようなウイルスとコロナを嗅ぎ分けられるかどうか調べることであるそうだ。

麻薬探知犬の嗅覚で感染者を選別
iStock

犬の健康は大丈夫なのか?


 だが一番気がかりなのは、犬がコロナウイルスに感染してしまわないかどうかだ。少数ながら実際に犬がコロナに感染したケースは報告されており、死亡した例もある。

 この件に関し、イギリスの探知犬育成団体「メディカル・ディテクション・ドッグス(MDD)」は、犬がウイルス感染する可能性は極めて低い上、人間を嗅ぐ時も本人には触れず、周りの空気のみで探知するため、彼らの安全は担保されていると説明する。

 そう言われても、コロナウイルスは変異しやすく、やっぱり犬が感染してしまわないか心配だ。

 これまでも人類は、犬には感謝してもしきれないくらいにお世話になっているのに、これ以上最強の友である犬に頼ってしまっていいのかどうか。

 例え100%犬の安全が保証されているとしても、気の毒な気がして、個人的にはモヤモヤ感がぬぐえないが、それを言い出しちゃうと肉は食べてるけどどうなの?って話になっちゃうし、植物だって生きてるでしょ?搾取してるだけだよね?ってところまで行きついて、結論がでないまま罪悪感をかかえ、他の生物に依存しなければ生きていけない人間の業の深さを死ぬまで背負い続けることが人として生を受けたものの宿命なのかな。

Scent dog identification of samples from COVID-19 patients – a pilot study | BMC Infectious Diseases | Full Text
https://bmcinfectdis.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12879-020-05281-3
References:Durham University News / newatlas など/ written by hiroching / edited by parumo

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