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「更年期障害と診断され、精神的にしんどい毎日」真っ暗なトンネルの中であきらめる方法/あきらめよう、あきらめよう⑤

ダ・ヴィンチNEWS

あきらめよう、あきらめよう。そうすれば、どんなときも幸せは見つかります。この困難な時代をしなやかに生きるヒントを語った、シスター鈴木秀子、渾身のメッセージです。さあ、一緒に聖なるあきらめのレッスンをしていきましょう。

「僕の一番大事なもの持ったよ!」父親の遺影を掲げる息子を大津波が襲う――夫と子どもを失った悲しみをどう乗り越えたのか/あきらめよう、あきらめよう①

『あきらめよう、あきらめよう』(鈴木秀子/アスコム)

年齢を重ねたからこそできることがある

 Iさんという女性のお話をしたいと思います。Iさんは、次のように胸中を明かしてくれました。

「45歳になってさまざまな不調に悩まされるようになり、婦人科に行くと更年期障害と診断されました。大きな病気ではないとわかったので安心しました。でも、精神的にしんどい毎日が続いています。子どもたちが自立しそろそろ私も楽になれる時期のはずなのですが、なぜこんなに重苦しいのか。恨みつらみが増えて、さらにはそんな自分がイヤになり……という悪循環に陥っています」

 こういった悩みは、Iさんに限らず、多くの中高年女性から相談されます。

 女性にとって一番生きるのがつらい時期というのがあります。それは、更年期障害になる前の38歳からの10年間です。あまり知られていませんが、実はその人の価値観などが大きく変わる時期なのです。その「真っ暗なトンネルのような苦しい10年間」を越えると、皆さんは今までのことがまるで嘘のように悩みから卒業をしていかれます。

「真っ暗なトンネルのような10年間」では、肉体面での変化ももちろん気になります。けれども、それは最初だけです。

 確かに年を重ねるにつれてシワは増えるし、体形も崩れるものです。ただ、それを嘆いたり若いころの自分に戻りたいと強く願っても、薬やエステを利用したところで実際は若返るのには限界があります。シワを悩んだり嘆いたりすることに時間を使っても、面白くも楽しくもありません。

 それよりも、その年になって初めて見えてくる人生の景色をめいっぱい満喫するほうが、賢いとはいえないでしょうか。つまり、自分のエネルギーを何に使うかという問題です。

 年齢を重ねると、「エネルギーをうまく分配する」という能力が若さと引き換えに上がってきます。

 聖なるあきらめで、自分の努力が活かされないことについてはエネルギーを注ぐことはやめましょう。

 このような話をIさんにしたところ、「自分はまだ長いトンネルの中にいる。でも、トンネルには必ず終わりがあると知って安心した」と喜んでくれました。

 自分は今「トンネルの中にいるのだ」と状況を明らめて、そこから「最善の道」を選ぶことができればいいのです。たとえば、「できる限りゆったり過ごす」「専門病院で診てもらう」「誰かに相談する」「仕事を休む」「家事を誰かに手伝ってもらう」などの解決策が考えられます。

 場合によっては「トンネルの中からの脱出」を諦めることだって、大切なことかもしれません。

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