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あらやだかわいい!巨大マンボウの稚魚は丸くて小さくて指先よりも小さかった

カラパイア

ウシマンボウの稚魚
ウシマンボウの稚魚 image by:Kerryn Parkinson AMS I.29346-002

 茫洋とした表情で海中をただよう世界最大級の硬骨魚、マンボウ。そのマンボウ属に属するのは「マンボウ」「カクレマンボウ」「ウシマンボウ」の3種しかいない。

 中でも大きいのが、日本でも夏場には東北地方で定置網にかかることがある「ウシマンボウ(Mola alexandrini)」だ。

 オーストラリアとニュージーランドの研究グループによって、そのウシマンボウの稚魚が初めて特定されたそうだ。
 
 大人になれば3メートルを超え、体重2トンにも達する彼らであるが、意外にもその赤ちゃんは指先よりもちっちゃな、”金平糖”のような姿をしている。

子沢山なのに滅多に稚魚が見られない不思議


 マンボウは普段、深海と海面を行き来しながらクラゲや動物プランクトンなどを食べて過ごしている。

 海面近くでは、体を横に向けて日向ぼっこしたり、カモメに体に付着した寄生虫をとってもらったりするユニークな姿が目撃されることもある。

 じつはマンボウのメスは、1度に3億個の卵を産むとされるマンボウ(Mola mola)をはじめ、脊椎動物としてはもっとも繁殖力が高いだろうとみなされている。

 ところが、それだけ卵を産む力があるはずなのに、なぜだか自然界でマンボウの卵が見つかったことはなく、稚魚が目撃されるのも相当にまれだ。

 くわえて稚魚は大人とはまるで似ておらず、そのことが種の特定をよりいっそう難しいものにしていた。

マンボウの稚魚
これまでに発見されたマンボウの稚魚 image by:PatrynWorldLatestNew

マンボウの稚魚
これまでに発見されたマンボウの稚魚 image by:PatrynWorldLatestNew

DNA解析によってウシマンボウの稚魚を特定


 そこでオークランド戦争記念博物館とオーストラリア博物館の研究グループは、海で赤ちゃんを探すという骨の折れる作業を省き、博物館で保存されている標本を調べて、その謎を解明することにした。

 調べられた標本は2017年にオーストラリア・ニューサウスウェールズ沖で採取されたもの。何しろたった5ミリしかない、小さくて傷つきやすい標本なので、DNA解析も一筋縄にはいかない。標本へのダメージが最小限になるよう、その目玉を1つだけ摘出し、そこからDNAが抽出された。
 
 解析結果を参照データと照合してみたところ、ウシマンボウのものとぴったり一致。ウシマンボウの稚魚が特定されたのは世界でも初めてであるそうだ。

ウシマンボウの稚魚
image by:Kerryn Parkinson AMS I.29346-002

 今回の発見は、新しい解析技術が次々と登場する中、博物館が果たすべき役割やそのコレクションの重要性を示しているとのこと。

 研究グループは今後、博物館が所蔵している他のマンボウの稚魚標本を調べ、その生活サイクルの詳細を明らかにしていく予定だそうだ。


ウシマンボウの成体 Mola Alexandrini and diver
References:scimex / australian.museum

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