top_line

目黒とんかつ御三家の一つ『とんかつ かつ壱』で史上最強のソースカツ丼を食べてきた

食楽web

食楽web

 人を見かけで判断してはいけないと言いますが、かつ丼は見かけで判断してもいいと思います。そのことを実感したのは、東京・目黒にある有名とんかつ店『かつ壱』の「かつ丼」と対峙した時でした。『かつ壱』といえば、『とんかつ とんき』『とんかつ大宝』と並ぶ、目黒のとんかつ御三家の一つに数えられる名店中の名店です。

 そもそもは、筆者がかつ丼好きだと知った知人から、スマホの写真を見せられたのがきっかけでした。いわゆる“映え”を意識した加工や小細工など一切してない、卵でとじない“ソースカツ丼”がそこには写っていたのです。丼の半分にぷっくりしたヒレカツ、もう半分には山盛りのキャベツ。かつの衣は剣先のように立っていて、キャベツのみずみずしさが想像できます。

 画像は「サクッ、サクッ」「ジュワッ」「シャキシャキッ」という音が聞こえてきそうなほどシズル感に満ちていました。これまでの人生で食べてきたかつ丼経験にかんがみて、これは絶対に美味しいヤツだと見た目だけで判断できました。というわけで、これは食べてみなければと決意。某日、そのかつ丼を食べに行ってきました。

自分史上最高のソースかつ丼だった!

最近のとんかつ専門店にしては、どれもリーズナブルなお値段です

 お店の場所は、目黒駅から徒歩1分の場所。ビル地下の小さな店ですが、昼時だったのですでに行列が。列に並んで待っていると、お店の方が注文を聞きにきてくれます。

 メニューはヒレかつ定食や、ロースかつ定食などがありますが、目指してきたのは一目惚れした「かつ丼ソース味(ヒレ)」。これ一択です。並んでいる時から注文をとってくれるので、ご主人が客の入店の頃合いをみてタイミングよく揚げ始めてくれます。

行列を見ながら手際よくとんかつを揚げていくご主人

 着席すると、すぐにお新香とからしののった小皿が登場しました。知人によれば、ここのかつ丼は、下のご飯が見えないほどヒレかつとキャベツがのっているので、小皿にヒレかつを移しながら食べるんだそうです。

 いよいよ筆者の「かつ丼」が登場しました。写真で見たよりもずっとずっと盛りもよくて、なんと言いますか、人間で例えると質実剛健で誠実この上ないタイプ。これを好きにならない人なんて、いないのではないでしょうか。鼻息荒く、興奮してきます。

大きくて分厚いヒレかつ3個は、食べやすいように半分にカットしてあります。

 ところで、ソースかつ丼は、コロモの美味しさがとても重要で、ただサクサクしていれば良いというものではないと常々思っています。というのも、カツが下に控えているご飯とうまく調和することが大事だからです。卵とじのオーソドックスなタイプは、そもそもトロッとした卵のつなぎがあり、お出汁の味わいもフォローしてくれるので問題ないのですが、ソースかつ丼の場合は、それらが一切ないので、衣とご飯がより密接な関係になってくるわけです。なかなか難しい問題なのです。

 その点、『かつ壱』のソースかつ丼は、ヒレかつのコロモにサクサク感を残しつつ、ソースによるしっとり感もある。それらが絶妙に共存しているので、ご飯との相性が素晴らしい。さらに、そのソース味が、甘すぎずスッキリとしており、まるで京料理のお出汁のような品の良さ。つまり、卵やお出汁に頼らずとも、コロモだけでご飯を食べられるくらいの美味しさなのです。

 そして、ヒレかつの断面は薄いピンク色で、ふんわり柔らか。口にすると豚の脂の旨味がパッと広がりますが、油っこさは微塵も感じられません。

ヒレかつの下には、海苔が1枚敷いてあり、ご飯に油が染みすぎるのをブロックしています

 そして、下のご飯も超優秀です。つやつやとしていて、口に入れるとふっくら。さらに山盛り千切りのキャベツも、ふわっとエアリーな感じの見事な千切りで、みずみずしさ満点!

 ヒレかつをかじり、ご飯を食べ、キャベツでさっぱり。ヒレかつをかじり、ご飯を食べて、キャベツでさっぱり。この単純な繰り返しですが、この時間が永遠に続けばいいのに、と思うほど美味しい。食べ進むにつれて丼の中が少なくなってしまうのが寂しくて、「時間よ止まれ」「かつ丼よ永遠に」と祈らずにはいられませんでした。

 というわけで、『かつ壱』のかつ丼は、最高に美味しかったというお話です。文句なしに、自分史上最強のソースかつ丼でした。ぜひ、皆さんにも食べて欲しいです。

(撮影・文◎土原亜子)

●SHOP INFO

店名:とんかつ かつ壱

住:東京都品川区大崎2-25-5 久米ビルB1
TEL:03-3799-3388
営:11:00~14:00、17:00~21:30
休:日・祝

TOPICS

ランキング(グルメ)

ジャンル