間宮祥太朗、殻を打ち破ってくれた恩人を語る「共演の意味が分かった」
間宮祥太朗、殻を打ち破ってくれた恩人を語る「共演の意味が分かった」
『帝一の國』『お前はまだグンマを知らない』などで存在感をみせている、人気俳優・間宮祥太朗。鳥人間コンテストに青春を捧げる若者たちの映画『トリガール!』では、才能がありながらもメンタルが弱くて力を出し切れない男、坂場大志を演じている。
「脚本を読んだときの最初のイメージは、イタい男でした。男性によくありがちな、自分に酔っているタイプ。悲劇のヒーローですよね。そんな坂場が、鳥山ゆきな(土屋太鳳)と出会って活発になっていきます。脆くて格好悪い部分も含めて、愛らしいキャラクターです」

坂場の見た目は、イカつい。誰かにナメられないように、自分を大きく見せているが、これはメンタルの弱さ隠すための武装でもある。彼はそうなってしまった原因は、過去の失敗。それでも彼は、失敗があっても、周囲から期待を寄せられるほどの実力の持ち主。坂場は余計に重圧を感じて、グレてしまう。

「僕自身は、坂場ほど何かに重圧を感じることはないです。誰かに期待をするのは、ある意味、勝手なことじゃないですか。例えば、自分がすごく期待をしてお店へ食事に行ったとします。でも、自分好みの味じゃなくて『おかしい』と感じる。それってお店からしたら、おかしな話ですよね(笑)。誰かに期待するのは当然なんだけど、でもその相手に対する考え方や印象に関しては、もっと柔軟な目線を持っていたい。この人はこうだから、と決めつけたくない。坂場はそういう部分で、とても残酷な立ち位置にいると思います」

間宮自身も、周囲のイメージ付けについて、疑問を持ったことがあるという。

「以前、人気原作の映画化に出演したことがあるのですが、演じたのが、とてもイメージの強いキャラクターだったんです。そのとき『人気もあって、ビジュアルイメージも強いキャラですけど、この役を原作ファンが見たときの重圧があるんじゃないですか』と取材で尋ねられたことがありました。ただ、キャスティングしていただいた以上は、僕なりに出来ることをしっかりとやりますし、覚悟を持って演じています。それは、周りの重圧とかではないと思うんです。一生懸命やった上で、『間宮の芝居はどうしようもない』と言われたら、技術を反省し、次に生かしていく。でも、そういう部分ではなくイメージを前提に語られてしまうときは、必要以上に気負わず、もう『それは、それだ!』と開き直るようにしています」

役者、タレントなど表に出る職業はどうしても「見え方」で判断されることが多い。しかし、どんな仕事でもそうだと思うが、本来はまず自分との向き合い方が大切。坂場は自分を見失い、周りの目を気にして本来持つスタイルが崩れてしまう。

「僕は、自分に対して何を言われても、ちゃんと受けとめます。ご飯が喉を通らないくらい、悩むこともありません。だけど、先ほどの柔軟な目線ということにも繋がると思いますが、みんなの考え方や視野がもっと広がったらいいのになって感じることがあります。僕は、『何事もまず、楽しんだ人が得』という考え方があります。最初から否定や批判をするために、作品を観たり聴いたりする人もいますよね。『こんなの最低だ、つまんない』っていうことを、決め込んでいたり、ガツンと言ってやろうと思っている人がいたり。だけどそれって勿体ない。どんなことでも、まずはフラットでいたいですよね」

坂場は、ゆきなという存在によって少しずつ本来の自分を取り戻していく。自分の殻を破ることができていく。そこには、劇的に人が成長していく様が映しだされている。ちなみに間宮も、自分の殻を破るきっかけとなった人がいるという。

「劇団の柿食う客に所属されている、玉置玲央さんです。十代の時に玲央さんと舞台で共演させていただいたのですが、それ以前と以降とでは、思考が変化しました。当時、役者をやりはじめて3、4年目でしたが、玲央さんの芝居に対する姿勢を見て、感じるものが大きかった。出会う前の自分は、反骨精神もものすごかったですが、同時に反抗的でもあったと思うんです。『俺は、俺だから』という意識が過剰に出ていました。作品に出演していても、どうやったら目を引く存在でいられるのかばかり考えてしまっていた。もしかすると、追いつめられていたのかもしれません。かなり張りつめていましたから。だけど、玲央さんと出会ったことで、“共演”の意味がちゃんと分かった。みんなと一緒に作品を作ること、“共演する”という意味の大切さをちゃんと教えてくれた。僕の考え方を和らげてくれた方。あの経験があったから、今の自分がここにいます。これからも、『共に演じる』という意味を忘れずにやっていきたいです」

映画『トリガール!』は全国公開中
(更新日:2017年9月11日)

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