愛犬家の「うちのコは○○だから」は実は間違いだらけ!?
愛犬家の「うちのコは○○だから」は実は間違いだらけ!?
犬と会話できたら楽しいのに…愛犬家なら一度は考えたことがないだろうか。「うちのコの考えてることはわかる」と思っていても、犬は言葉をしゃべらないからホントのところはわからない。実際、犬に寄り添うドッグコーチとして15年間で2000頭以上の犬のモンダイ行動に向き合って来たDoggy Labo主宰の中西典子さんによる『しぐさと表情ですべてわかる!犬のほんとうの気持ち』(主婦の友社)によると、どうやら思った以上に飼い主の「思い込み」がありそうなのだ。
『しぐさと表情ですべてわかる!犬のほんとうの気持ち』(主婦の友社)

 犬と会話できたら楽しいのに…愛犬家なら一度は考えたことがないだろうか。「うちのコの考えてることはわかる」と思っていても、犬は言葉をしゃべらないからホントのところはわからない。実際、犬に寄り添うドッグコーチとして15年間で2000頭以上の犬のモンダイ行動に向き合って来たDoggy Labo主宰の中西典子さんによる『しぐさと表情ですべてわかる!犬のほんとうの気持ち』(主婦の友社)によると、どうやら思った以上に飼い主の「思い込み」がありそうなのだ。

 たとえば愛犬に留守番を多くさせてしまうと「最近私が忙しいからすねている」と思いがちだが、残念ながら犬の感情はそんなに複雑ではないらしい。むしろ飼い主が感情移入しすぎたり擬人化しすぎたりして、愛犬が感じる単純な不快感に気がついていない場合も多いようだ。「うちのコは○○なんですよ、という飼い主の言葉はまるで逆のことが多い」と著者。本を参考に愛犬の気持ちを理解できるようになるのは、飼い主に大事なレッスンなのかも。

 まず犬という動物は、基本的にボディランゲージでコミュニケーションをとるもの。犬同士は「おじぎをする」(=遊ぼう!)「じっと見る」(=来るなよ!)「目をそらす」(=敵意はありません)「体をブルブル振る」(=あー、イヤだ)「ふせをする」(=好き)など、「カーミングシグナル」として知られている動作でメッセージを伝えあっているという。こうしたボディランゲージが人間との暮らしの中ではどう使われるのか、本書が教えてくれるのはまさにこの点だ。1章では「状況別のしぐさ」から、2章では「体のパーツ」から、それぞれ犬の気持ちとその対処法が記されている。

 たとえば、散歩中にほかの犬にほえたりうなったりする場面。飼い主はつい身構えがちだが、犬としてはほえて興味をひき、何かを伝えようとする行動で、「遊ぶかい? やるかい?」な気分。こわい、うれしくて遊びたい、攻撃的な気持ちなど犬によってさまざまで、見極めはしっぽの位置がヒントになる(ちなみに鳩などの小動物にほえるのは、本能的に犬の狩猟本能が刺激されて興奮して「見つけた! おい!」な感じ。ちょっと違うのも面白い)。

 この「しっぽ」というのが実に多弁で、力を抜いて左右に勢い良く振るのは喜んでいるサインだし、同時に体もくねくねしていればさらに喜んでいるサイン。しっぽを下げて力を抜いて振っているときはうれしいだけでなく、不安の表れのこともあり、股の間に入れてしまうようだと不安と恐怖のサイン。逆にしっぽを振らずに真上にあげているのは自信の表れ。かなりアゲアゲ気分で相手の犬に対して自分を大きく見せようと頑張っている場合もある。

 このほか、ほえる動作や口元、舌、耳、目、四肢の動きでも表す感情はさまざま。こうした基礎知識を頭にいれておくだけで、愛犬とのコミュニケーションの質がグンと変わってくるのは間違いないだろう。

 個人的には犬が寝そべる前にする地面を掘る動作が常々不思議だったのだが、どうやら自然の中で暮らしていた時代に地面を掘ってその上を踏み固めて寝ていた名残らしい。引っぱり遊びが好きなのも狩猟中に獲物を引き裂く動作の名残で本能的なものとのことで、そうした犬の中に息づく小さな野生を発見する面白さもある。

 ちなみに巻末には犬の気持ちがイラストになったインデックスがあるので、知りたい感情から逆引きして犬の行動を読み解くこともできる。「犬を正しく受け入れることができないと、本当はもっと仲良くなれるチャンスを逃しているかも」と著者はいうが、これって初心者にもベテラン愛犬家にも共通の心得のはず。読心術ならぬ読犬術(?)、知らないともったいない!

文=荒井理恵

(更新日:2017年8月11日)

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