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“カスハラ”被害多発でスーパー協会の訴え「店員に感謝を」

女性自身

“カスハラ”被害多発でスーパー協会の訴え「店員に感謝を」

緊急事態宣言下でも、人々の生活に欠かせないスーパーマーケット。しかし新型コロナウイルス感染拡大で、利用客だけではく、スーパー側も悲鳴をあげている現状がある。日本全国のスーパー計1,250社が加盟する、全国スーパーマーケット協会の村尾芳久事務局次長はこう語る。

 

「スーパーで感染者が出た場合、まず濃厚接触者は自宅待機をし、感染者が接触しただろう商品は消毒もします。保健所の指導に従って、問題なければ数日で営業を再開することになります。多くのスーパーではカゴも除菌アルコールがあれば可能な限り拭くなど、店も最大限の対策をしています。しかし、限度があります。カゴだけでなく、コロッケやサラダなど、裸売りの総菜類もリスクがありますから、今はかなりのスーパーで量り売りなどのバラ売りはやめています」

 

いま、村尾さんがいちばん訴えたいのは、スーパーの働き手が置かれた過酷な環境だという。

 

「レジ周りの感染がいちばん怖いです。お客さまとのお金の受け渡しで直接接触しますし、飛沫が飛んだりもします。従業員の不安は大きいです。マスクの着用、咳エチケットの徹底、ソーシャル・ディスタンスを取るなど、お客さまの協力もお願いしたいです」

 

悲痛な訴えの背景には、こんな一部の利用客の問題もあるという。

 

「在宅ストレスを吐き出しに来る人が多いです。カスハラ(カスタマーハラスメント)がとても多い。たとえば、レジで商品をカゴからカゴに移す作業で、卵など割れやすいものはいちばん上に載せないといけないので一度、レジ台に置いたりしますよね。すると『レジ台に置くな!』と怒鳴られたり。マスクしている店員に『マスクが売ってないからそれを売れよ!』と怒られることもあるんです」

 

こうした状況が続けば、スーパーの働き手が減ってしまいかねないと、村尾さんは嘆息する。

 

「現場は疲弊しています。感染者が出た店は特にです。店で感染者が出れば自宅待機の従業員が増え、アルバイトも辞めていく人が出ています。スーパー本部からも大勢の社員が現場に応援に出ています。みんな必死に店を開けている現状で、言いがかりのようなクレームはやめてほしいです。現場の人たちに代わって、私が言います。働き続けてくれる人たちに、どうか感謝の気持ちを持ってください」

 

店員が離職するとライフラインである街のスーパーが減る恐れがある。かろうじて営業を続けるスーパーも利用客であふれ3密化する悪循環に陥ることになるのだ。利用客も働き手もより一層、お互いを思いやり、必要な対策をきっちり実践していくしかない――。

 

「女性自身」2020年5月5日号 掲載

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