解説
映画プロデューサー・川村元気による同名ベストセラー小説を、佐藤健&宮崎あおい共演で実写映画化したヒューマンドラマ。脳腫瘍で余命わずかと宣告された30歳の郵便配達員の青年の前に、青年とそっくりな悪魔が姿を現わす。悪魔は青年に、大切なものと引き換えに1日の命をくれるという。電話や映画、時計など大切にしてきたものが次々と失われていく中、青年は元恋人と再会を果たし、かつての思いや別れの時を思い出していく。親友や疎遠になった父の思いに触れ、亡き母が残した手紙を手にした青年は、人生最後の日、ある決断を下す。「いま、会いにゆきます」などの岡田惠和が脚本を手がけ、「ジャッジ!」の永井聡監督がメガホンをとった。人気音楽プロデューサーの小林武史が音楽を担当。
(提供元:映画.com 作品画像:(C)2016 映画「世界から猫が消えたなら」製作委員会)
恋愛もの大好きOLさんの評価 ★★★★☆
余命いくばくの運命に抗いつつ、「世界からひとつ何かを消すことで寿命が一日延びる」という悪魔と契約してしまう主人公の僕。主演の佐藤健くんが、僕と悪魔という両極端なキャラを演じ分けているのがすごい。そして何気ない存在のものが消えるたびに、それに関連した自分の思い出がちょっとずつ消えていく。そう、じつは私たち人間は周りのものに支えられて、思い出をたくさん作ってきたんだなって再確認させられました。友人との思い出、元恋人との思い出、家族との思い出……それらを失ってまで手に入れる命になんの意味があるのか。生きることの意味、そして無くすことの意味。様々な価値観に想いを巡らせながら、たまには大切な人に感謝の言葉をしたためた手紙を出してみるのもいいんじゃないだろうか。そんな気持ちにさせてくれるヒューマンドラマです。