バービーボーイズKONTA『目を閉じておいでよ』を語る
バービーボーイズKONTA『目を閉じておいでよ』を語る
   1980年代、日本のROCK界を牽引したバービーボーイズ。杏子とKONTAによるハスキーなツイ …

 1980年代、日本のROCK界を牽引したバービーボーイズ。杏子とKONTAによるハスキーなツインボーカル、異次元の超絶テクニシャンギタリスト・いまみちともたか、メロディアスなベーシスト・ENRIQUE、重厚なビートを刻むドラマー・小沼俊明による5人編成。

 今回の「運命の一曲」は、『目を閉じておいでよ』。本誌では書ききれなかったKONTAさんのインタビューを掲載しよう。

――まずは、『目を閉じておいでよ』についてのお話ですが。

(セールスは)17万枚弱だったと思います。上半期22位かな。つまんないことはよく覚えてます(笑)。

――この曲を初めて聴いたときのことを覚えていらっしゃいますか?

 5枚目のアルバムのレコーディングが1988年9月に始まったので、1988年の7月末か8月に、いまみちくんの家で聴いたのが最初だったと思います。いまみちくんが「こんなの作っちゃったよ」って言って。その頃は譜面を書いてたので、いまみちくんがギターを弾いて、その譜面を見ながら、こんな感じって。

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――新曲を聴くタイミングというのはそういう感じだったんですか?

 ケースバイケースです。やっぱり長いツアーの後だと、それまでの疲労の蓄積もありますし、(メンバーの)顔を見たくねえなとか、お互いにあるんですよ(笑)。家族や子供よりも一緒にいる時間が長いから。あのときはたしかツアーが終わって、次のアルバムの準備に入るところで、そのツアーの最中にですね……。まぁ、いいや。30年経ってるんだから。当時のバービーのマネージャーが女性スタッフに、「そんなもん目を閉じてれば一緒だよ、すぐだよ」みたいなことを、今となってはセクハラもんですが、当時でもセクハラですが(笑)。「すぐだよ、同じだよ、やらせろよ」って、言われましたと。その話がバーッと広がって。とんでもないことを言うヤツだなって。半分は笑い話で、こんなことを言われちゃった、っていう。その話が耳に入って、「ゲラゲラ笑いながら作っちゃった」って、聴かせてもらったのが最初でした。あの話、聞いたろう? って。

――ヒットする感覚はありましたか?

 

 なかった。冗談半分で作っちゃったっていう感じがあったので、それだけ真面目に、誠実に、音は入れなきゃいけないだろうと。シビアにちゃんと作らないと、舐めてると思われるのが嫌だなと思った。真面目に言うのが最高のシャレなんじゃないのかなっていう感覚があったので。本気で言ってるんだぞ、って見せれば、みんなゲラゲラ笑うんじゃないか。こっちが真面目であればあるほど、コミカルに聴こえるんじゃないかと思ってたんですが、思いのほか、売れちゃったんです。しまった、マジに取られてるぞ、っていうのはありました。反響として。みんな真面目に受け取ってるじゃねーか、っていう戸惑いはありました。

――CMソングの話は?

 作ったあとですね。アルバムのレコーディングの中でも最初のほうに録ってます。レコード会社のスタッフも事務所のスタッフも真面目に取ったのかはわからない。

――曲の捉え方は人それぞれですからね。

 だから、ヘラヘラしながらライブパフォーマンスをしたら最後だな、と。いつも通り、吊り目で歌ったつもり(笑)。真面目にやってるところを笑ってくれと。ステージでもマイクスタンド傾けて、腰をなぞるようなポーズをしたりね、そんなバカバカしいことはないじゃない。そこまでのナルシシズムは俺にはない。でも、そこを乗り越えてやっちゃうと、もっと違うものが伝わるかもしれないとも思ってましたね。――この歌詞をそのまんま受け止めたら、ごちゃごちゃ言ってねーでやらせろよ、って歌になりますからね。

 そうです。目を閉じてればすぐなんだから、って。これって人間性の問題で。そう取られるんだったら、そういう要素が俺の中にもあるんだろうと(笑)。

――バンドのイメージだと、ほんとにやってそうなんですよね(笑)。

 真面目なジョークです。

――真面目に受け止められて困ったことは?

 長いツアーがありまして、ホテルの部屋の前に、ファンの女のコが毛布にくるまって待ってるっていうのはありました。何度か。

――そのファンは、目を閉じておいでよ、っていう気持ちで。

 目を閉じなくてもいい。俺が閉じたいよって(笑)。

(更新日:2017年5月16日)

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