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松井秀喜も苦戦……MLB移籍でどの程度長打力が下がるのか? 筒香嘉智の予想成績は?

週刊ベースボールONLINE

 2019年10月末、DeNAの筒香嘉智がポスティングシステムでのMLB挑戦を表明した。すでにメジャーの複数の球団が興味を示しており、日本屈指のスラッガーがどこに入団するのかに注目が集まっている。ただ、過去にMLBに挑戦した野手は、ほとんどが苦しい戦いを強いられており、NPB時代のような成績が残せていない。では、筒香と同じくNPB時代に長打力が魅力だった選手は、MLB移籍でどの程度成績が落ちているのだろうか。

NPB屈指の強打者でも思ったような成績が残せず……


 松井秀喜や松井稼頭央など、長打力が魅力だった選手のNPB時代とMLB時代の成績を比べ、成績が何パーセント下がったのかを調べてみた。
※NPB時代の成績はMLBに移籍する前の直近3年の合計・平均値
※MLB時代の成績は移籍初年度から3年間の合計・平均値


ヤンキース・松井秀喜

●松井秀喜

【NPB時代】
平均打率:.328
本塁打合計:128
平均長打率:.654

【MLB時代】
平均打率:.297
本塁打合計:70
平均長打率:.484

 松井秀喜の成績は、MLBでは打率が約10パーセント、本塁打数が約45パーセント、長打率が約26パーセント低下した。特に本塁打はNPB時代と比べて大きく減っている。NPB史上屈指の強打者でも、MLBの投手たちから本塁打を放つのはそう簡単ではないのだ。


マリナーズ・イチロー

●イチロー

【NPB時代】
平均打率:.363
本塁打合計:46
平均長打率:.543

【MLB時代】
平均打率:.328
本塁打合計:29
平均長打率:.439

 NPB時代のイチローは、1994年から2000年まで長打率が常に.500以上と、高い長打力を誇っていた。しかし、MLB移籍3年間の長打率は.439とNPB時代と比べて約20パーセント減少。NPB時代もそこまで多くはなかったものの、本塁打は3年間で29本と約37パーセントも少なくなっている。


メッツ・松井稼頭央

●松井稼頭央

【NPB時代】
平均打率:.315
本塁打合計:93
平均長打率:.554

【MLB時代】
平均打率:.272
本塁打合計:14
平均長打率:.384

 2002年には一番打者として36本塁打を放ち、シーズン長打数のNPB記録も持つ松井稼頭央は、MLB移籍後は大きく成績が低下。3年間の合計本塁打数はNPB時代より約85パーセントも少なくなり、自身の大きな魅力だった長打率も30パーセントほど下がってしまった。


ホワイトソックス・井口資仁

●井口資仁

【NPB時代】
平均打率:.311
本塁打合計:69
平均長打率:.515

【MLB時代】
平均打率:.275
本塁打合計:42
平均長打率:.420

 ダイエーでは最強打線の一角を担った井口は、2004年オフにMLBに移籍。チームでは主に二番で出場し、打線をつなぐ役割が求められたため、持ち前の打撃力を発揮する場面が少なかった。そのためか、NPB時代より打率は約12パーセント、本塁打数は約39パーセント、長打率は約19パーセント低下している。


マリナーズ・城島健司

●城島健司

【NPB時代】
平均打率:.326
本塁打合計:94
平均長打率:.602

【MLB時代】
平均打率:.268
本塁打合計:39
平均長打率:.405

 NPB時代には史上屈指の「打てる捕手」として活躍した城島は、2005年オフにマリナーズに移籍。日本人初の捕手でのMLB挑戦となった。ここでも大事な場面で一発を放つ勝負強さは見せたものの、NPB時代よりも打撃成績は低下。.600を超えていた長打率は約33パーセントも落ちている。


デビルレイズ・岩村明憲

●岩村明憲

【NPB時代】
平均打率:.310
本塁打合計:106
平均長打率:.561

【MLB時代】
平均打率:.244
本塁打合計:15
平均長打率:.347

 ヤクルト時代にはシーズン44本塁打を放つなど、パンチ力のある打撃で活躍した岩村は、2006年オフにデビルレイズ(現:レイズ)に移籍。投手有利の本拠地ということも影響し、3年間の合計本塁打はNPB時代と比べて約86パーセントも低下。打撃成績全体が大きく低下した。


カブス・福留孝介

●福留孝介

【NPB時代】
平均打率:.324
本塁打合計:72
平均長打率:.588

【MLB時代】
平均打率:.260
本塁打合計:34
平均長打率:.413

 NPB時代には2度の首位打者に輝き、シーズン30本塁打以上も2度達成するなど高い打撃力が魅力の福留。しかし、2007年オフにカブスに移籍してから打撃成績は低下。出塁してチャンスを作る役割に徹したことも影響したのか、長打率は.413と、NPB時代と比べて約30パーセントも下がってしまった。

 NPB時代に打撃で魅せた野手たちでも、MLBでは同じようなバッティングはできないようで、いずれの選手も打率、本塁打数、長打率が低下している。


DeNA・筒香嘉智

 例えば、筒香と同じスラッガータイプだった松井秀喜の場合、打率が約10パーセント、本塁打数が約37パーセント、長打率が約26パーセント下がっている。これを筒香の直近3年の成績に当てはめると以下のようになる。

【NPB時代】
平均打率:.284
本塁打合計:95
平均長打率:.540

【MLB時代】
平均打率:.256
本塁打合計:60
平均長打率:.400

 いずれも「悪くはない」ものの、ポスティングで獲得する選手としてはやや物足りない数字だ。さらに、筒香は守備力に関しては決して高いとはいえず、仮に打撃で結果が残せなかった場合は、出場する場面が見つからないというケースも考えられる。もちろん、NPB以上の成績を残す可能性もあるが、できればこうしたネガティブな予想は杞憂に終わってほしいところだ。

文=中田ボンベ@dcp 写真=Getty Images、BBM

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