本田圭佑を代表に招集 ハリル決断は迷走か英断か
本田圭佑を代表に招集 ハリル決断は迷走か英断か
日本サッカー協会が16日、W杯アジア最終予選UAE戦(23日、アルアイン)とタイ戦(28日、埼玉)に臨む日本代表メンバー25人を発表した。クラブで〝飼い殺し〟状態が続き不要論が高まっていたFW本田圭佑(30=ACミラン)も結局招集。

バヒド・ハリルホジッチ監督(64)は出場機会の重要性を説きながら、なぜ本田を選んだのか。その裏事情に迫った。

指揮官の決断は〝本田と心中〟だった。「試合に出ていなくても、今の代表は本田を必要としている。我々のトップスコアラーでもある。彼は代表でプレーしたいという意欲も常に高い」とその存在の重要性について力説した。

ACミランでチーム構想から外れている今季の本田は、サッカー選手としての仕事をほとんどしていない。今年に入ってからは顕著で、実戦でプレーしたのは1月25日のイタリア杯準々決勝ユベントス戦だけ。しかも後半アディショナルタイムのたった3分間だ。

ハリルホジッチ監督は代表チームでの起用について、所属クラブでの出場を条件としてきた。にもかかわらず、今年ほぼ〝サッカーをしていない選手〟を選んだのはなぜか。「本田の代わりをできる選手がいるのか。若い選手も使ったが、メンタル面を準備しないといけない。欧州のビッグクラブにいて、そこで練習をするだけでも違いはあり信頼できる。UAE戦は経験値が重要だ」。つまり、現在のコンディションや勢いは二の次で〝経験〟を最優先させたわけだ。

言行不一致、または消去法による選択と言われても反論の余地がない中、それでも本田の招集にこだわったのには別の事情も見え隠れする。

「本田は代表で長い間ずっと精神的支柱になってきた。やはり外すリスクは大きいのでは」と代表選手を抱える公認代理人が指摘するように、W杯や最終予選など大舞台で結果を出してきた本田に対する代表イレブンの信頼は厚い。とりわけ、ともに戦ってきたベテラン勢とのつながりは強固だ。

W杯切符を左右する大一番に向けてハリルホジッチ監督が選んだのは、DF長友佑都(30=インテル)やFW岡崎慎司(30=レスター)らに加え、約2年ぶりの復帰となったMF今野泰幸(34=G大阪)。また、本田と同級生でユース時代から代表で共闘してきたMF高萩洋次郎(30=FC東京)やG大阪ジュニアユース時代の後輩にあたるMF倉田秋(28=G大阪)、本田が弟分としてかわいがるFW宇佐美貴史(24=アウクスブルク)も復帰を果たした。

ハリルホジッチ監督は昨年11月のサウジアラビア戦で若手への切り替えを試みたが、チームへのプラス効果は少ないと感じた。そこで、再び方針転換。オランダで試合に出ているMF小林祐希(24=ヘーレンフェイン)ら次世代の選手を外し、ベテランに回帰した。そんな経緯で〝チーム本田〟を結集させたのに、リーダーが不在となれば、選手たちに与える動揺は決して小さくない。たとえプレーしなくても今回のチームには、いてもらわなければ困るのだ。

指揮官も選手も〝本田依存〟から脱却できないハリルジャパン。果たしてどういう結果が待ち受けているのか。

(更新日:2017年3月17日)

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