映画『PとJK』廣木隆一監督インタビュー
映画『PとJK』廣木隆一監督インタビュー
累計310万部を超える三次マキの大ヒット少女漫画を、亀梨和也・土屋太鳳主演で実写化した『PとJK』(2017年3月25日公開)。運命のイタズラにより出会った、P=ポリスとJK=女子高生が秘密の結婚を交わすことから始まるピュアなラブストーリーだ。監督を務めたのは、寺島しのぶ主演の『ヴァイブレータ』で国内外40以上の賞を受賞し、近年では『ストロボ・エッジ』『オオカミ少女と黒王子』など、少女コミックの映画化作品を多数手掛ける廣木隆一監督。
一見すると、少女漫画とは縁遠い(?)ように感じる廣木監督だが、80?90年代にかけて一斉を風靡した漫画家・岡崎京子や映画化もされた『海街diary』の原作者・吉田秋生など、かねてから女性漫画家の作品を多数愛読。「今まですごく意識してきた」という。本作も原作を読み、その面白さに監督を快諾したということだが、いざ映画化に着手すると「これは難しい」と感じたと語る。

「いわゆる少女漫画というのは、(社会から)切り離されたところに学園生活がある。そんなファンタジーな感じの世界観に、警察という大人が入ってくるというところに難しさを感じました。実社会の中でも唯一拳銃を持っている警察官と無防備な女子高生のお話なので、そのリアル感と少女漫画的なファンタジーの部分をうまく融合した世界が撮れればいいなと思いました」

近年、人気ジャンルとして定着しつつある少女コミックの映画化。流行語にもなった壁ドンをはじめ、肩ズン、顎クイ…など、大人は少々おいてきぼりなレベルにまでドンドン進化は続いているが、今作は過剰な胸キュン演出を押し出すのではなく、警察官という命に関わる仕事を持つ男性と結婚した女子高生が、ひとりの妻として抱く不安や葛藤をつぶさに捉えていく。

「僕のどの作品にも共通することですけど、JKや警察官といっても制服を脱いだらひとりの人物で、少女漫画だからこうっていう偏見は全くありませんでした。ただ、今回は大人と女子高生の関わりという、社会の中にあるいわゆる“記号”を描いている。その中には本人達以外に、両親や上司といったほかの大人達の関わりがある。そこはキチンと描かなければいけないというのは意識しました」

本作でP=ポリスを演じたのは、意外にも本格的な恋愛映画は初出演となる亀梨和也。溢れ出るような色香を放つアイドルのオーラをあえて封じ、不器用ながらも仕事や結婚にひたむきに向き合おうとする、いわゆる“普通の青年”を見事に演じている。

亀梨に対して監督は、「警察官だからとか大人だからじゃなく、自分の感性を信じて、亀梨くんの普通でいいんじゃないって話はしましたが、細かな指示をするとそれは僕の感情になってしまうので、演技に関してはほとんどをゆだねました。現場のどこに行っても何やってもいいよっていう感じ。もちろん、その裏側にはちゃんとやれよっていうのはありますけどね(笑)。やっぱりお芝居って本人が納得して演じないといけない。その感情を引き出すために、色々とイヤなことしたりしますね。どんなことかは内緒ですけど(笑)」とニヤリ。お茶目な一面をのぞかせた。

そんな監督の特にお気に入りの場面を聞くと、「ロケ地となった遺愛女子校吹奏楽部、約200人で行った文化祭でのブラスバンドのシーンはぜひ観てほしい。全国大会2位の実力を持つ彼女たちですが、一週間前くらいにいきなり違う曲に変えたり、僕のワガママに苦労したと思います(笑)。(彼女たちの)苦労を知っているスタッフはあのシーンで泣いている人がいたくらい。でも、その一生懸命なパワーっていうのは、僕は映像に映るって信じている人なんです。そういう熱気は必ず伝わると思う」と太鼓判を押した。

映画『PとJK』は2017年3月25日より全国順次公開
(更新日:2017年3月15日)

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