『この世界の片隅に』ネタバレ爆発トーク、片渕須直監督が暴露「のんさんは、普段の方が主人公に似ている」
『この世界の片隅に』ネタバレ爆発トーク、片渕須直監督が暴露「のんさんは、普段の方が主人公に似ている」
SNSを中心に口コミで作品の良質さが広がり、封切られてからは全国各地の上映館で平日でも連日満席。キャパオーバーを補うため、映画館同士が連携をとって上映館・回数を増やすなど、2016年で一番と言って良いほどの熱気を見せている、アニメ映画『この世界の片隅に』(公開中)。本作のトークイベント「ネタバレ爆発とことんトーク 大阪出張版」が、Loft PlusOne West(大阪市内)で開催され、片渕須直監督、原作者・こうの史代が登壇した。

太平洋戦争下、広島・呉市に嫁いだ女性・すずの姿を中心に、「きっちりと日常生活を送る」という一般市民なりの“戦い”に触れる物語。戦争映画的な常識やルールにとらわれない、ユニークな発想の中で、感動を自然発生させていく。

トークイベントには、150名を超える来場者が詰めかけ、立ち見客が続出。同所で行われる映画関連イベントとしては、最大級の動員となった。

片渕監督にとって、本作は「『これをやりたい』と言って企画を出して、話が通った初めて作品」とのこと。前作『マイマイ新子と千年の魔法』の関連で一緒にトークを行った防府市文化財課長が持っていた、漫画『夕凪の街 桜の国』のクリアファイルをきっかけに、こうの作品と出合う。

片渕監督は、「このクリアファイルを夜な夜なに見て、愉しんで生きていこうと思っていた。ただ、ちょうどそのとき、企画がボシャって(ボツになって)、枕元に置いていたこのクリアファイルを出してきたんです。これを映画にできないかと考えたのですが、プロデューサーは『引く手数多だと思う。きっと(映画化の権利は)押さえられているだろう』との話だった。ただ、調べてみると、確かに実写映画化の権利は押さえられていたけど、アニメはどこも出していなかったんです」ということで、第一歩を踏み出していった。

こうのは、片渕監督が手がけたテレビアニメ『名犬ラッシー』のファンだったことから、「片渕監督にこの作品を見つけてもらえて、ありがたかった」と喜ぶ。

漫画アクションでの連載当初、「(出版社の)担当からは『夕凪の街 桜の国』の続編を期待されていた」とのこと。「漫画家の西島大介さんから『絵柄だけ見ると、お涙頂戴に思える』との指摘があったのですが、でも内容はそうではない。だから、担当者からがっかりされたんです(笑)。ただ、『夕凪の街 桜の国』よりも自分を出すことができた。そんな作品だから、片渕監督からお声がかかって嬉しかったんです」

当時の日付から町でどういう出来事があった、さらに天気まで割り出すなど、洗いざらいリサーチをした片渕監督。こうのとの初対面時、「“分からないことリスト”を作って行った」と、挨拶もそこそこに映画化に向けての作戦会議が始まったという。

さらに、原作を読み込んだ片渕監督は、「各キャラクターが何着、服を持っているのか調べた。細かいものでも、『こういうことを、ちゃんとやっておかなきゃね』と何か月もかけてそういう作業をやった」と絵コンテをスライドで映しだして説明。

また、すず役・のんについて片渕監督が「のんさんは、(人前の)舞台に立っていないときの方が、すずによく似ているんです。舞台ではちゃんと背筋が伸びているけど、普段は違うから…」と笑わせると、こうのも「のんさんは、片渕監督から『もっと低い声で演じてほしい』と言われて、それまでは『となりのトトロ』のメイちゃんをイメージして声をやっていたそうですね」と裏話を披露。

「ネタバレ」を気にせず、二人は『この世界の片隅に』についてたっぷり語ってイベントは終幕した。

映画『この世界の片隅に』は全国公開中

(更新日:2016年12月16日)

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