バケットハットは、2023年の「日本プロゴルフ選手権」などで石川遼が着用し、注目を浴びました。また、同年8月の「Sansan KBCオーガスタゴルフトーナメント」の練習日には、猛暑対策のためにバケットハットをかぶるプロが急増したことも当サイトで取り上げています。帽子の形が話題になるほどですから、バケットハットってドレスコード的に大丈夫なの? と思うのも無理ないでしょう。そこで、帽子のマナーやメリットをふまえてバケットハットについて紹介します。
1.バケットハットとは
バケットハットとは、バケツを逆さにしたような形の帽子です。ひと昔前までゴルファーがかぶるのはキャップやバイザー、ハンチングというイメージでしたが、2023年あたりからバケットハットもその選択肢に入ってきています。
バケットハットの特徴バケットハット(BUCKET HAT)を直訳すると、“バケツ帽子”。トップクラウン(天)の部分が平らで円筒型になっており、横から見ると台形のようなフォルムをしています。ブリム(つば)は短めで、やや下向きに付けられているのが特徴です。
バケットハットは80年代のヒップホップシーンで人気に火がつき、90年代に大流行、当時のストリートファッションを象徴するアイテムとなりました。その後、ブームは下火になりますが2015年頃から再燃し、今では老若男女問わず一般に普及しています。
その影響はゴルフシーンにも及んでおり、2023年には石川遼ら男子プロがツアーでかぶり始めたことから、話題となりました。
バケットハットとひと口に言っても、他の帽子同様、多種多様です。ストリート感の強いモデルや、高機能素材を使用したアウトドアテイストのモデル、素材や色使いでもガラリと印象が変わります。
ゴルフウェアブランドからもバケットハットは発売されています。
バケットハットと似たデザインの帽子に、サファリハットがあります。サファリハットはバケットハットよりブリム幅が広く(長く)、下向きではなく横向きに付けられています。これは、アウトドアシーンで強烈な日差しをよけるためのものです。風で飛ばされないよう、あごひも(ハットストラップ)が付いているのも特徴です。
このように両者は別の種類の帽子ですが、最近はサファリハットに近いバケットハットなど、非常に似たデザインのものも多くあります。
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バケットハットはアリかナシかをふまえ、ゴルファーの帽子のルールとマナーについて把握しておきましょう。
帽子に関するルールとドレスコード意外かもしれませんが、「ゴルファーは必ず帽子をかぶらなくてはいけない」という公式ルールは、実は存在しません。そのため、「サンバイザーだからOK」とか「バケットハットはNG」など、帽子の種類に関する規定もないのです。
ですから、バケットハットでもテンガロンハットでも、または帽子をかぶらなくてもルール上は問題なしということです。
とはいえ、ゴルフには暗黙のルールがあるので、奇抜なデザインやカラーのものをかぶって悪目立ちすると、まわりのゴルファーから白い目で見られることがあります。帽子は、清潔感を感じさせるシンプルなものを選んだほうが無難です。
また、ゴルフ場によってはドレスコードで帽子の着用を定めているところがあります。その場合はドレスコードに従わなくてはいけません。自分が行くゴルフ場はどうなのか、事前に調べておきましょう。
着用義務がないとはいえ、帽子をかぶるメリットはいろいろあるので、かぶることを強くおすすめします。
衝撃から頭を守る運悪くボールが頭に当たるようなことがあっても、帽子をかぶっているのとかぶっていないのとでは衝撃が違います。自分の身を守るためにも、プレー中は“もしも”を想定して帽子をかぶるようにしましょう。
熱中症予防帽子をかぶることによって、直射日光が頭に当たることを防ぎます。特に日本人に多い黒髪は熱を吸収しやすいため、帽子で頭をカバーすることは熱中症対策に有効です。紫外線によるダメージから頭皮や髪を守る効果もあります。
防寒対策体の熱のおよそ20%が頭部から放散されるといわれており、帽子をかぶることでそれが防止できます。頭にも“服”を着せてしっかり防寒対策をしましょう。耳まで隠れるニットキャップは、冬ゴルフの定番です。
これらのほか、髪がスイングの邪魔をするのを防ぐ、ヘアスタイルの乱れを気にしなくてすむ、ファッションアイテムとしてコーディネートが楽しめる、などのメリットもあります。