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アロンソ、ペナルティの一貫性向上に向けFIAと協議「会長は耳を傾けてくれた」新たなドライビングガイドライン策定へ

motorsport.com 日本版

アロンソ、ペナルティの一貫性向上に向けFIAと協議「会長は耳を傾けてくれた」新たなドライビングガイドライン策定へ(C)motorsport.com 日本版
 アストンマーティンのフェルナンド・アロンソは、ペナルティの一貫性に関してFIAのモハメド・ベン・スレイエム会長と対話。その中でベン・スレイエム会長がドライバーをサポートしており、新たな基準を設けることを検討していると明かした。

 今季は開幕からペナルティ対象となるケースが多いアロンソ。オーストラリアGP決勝では他車を危険にさらす可能性があったとして、中国GPスプリントでは接触の原因を作ったとしてペナルティが科された。

 そして先日のマイアミGPスプリントでは、メルセデスのルイス・ハミルトンがオープニングにアグレッシブな飛び込みを見せ、4台が絡む接触の一因となったにもかかわらずお咎めなし。これで最後尾転落となったアロンソは、ハミルトンがイギリス出身であることを理由にペナルティを受けずに済んでいることを示唆した。

 スプリント終了後、レーススチュワードがハミルトンにどのような裁定を下すかという質問に対して、アロンソは次のように語った。

「彼はスペイン人じゃないから、彼らは何も決めないだろう」

「でも彼は何人かのレースを台無しにしたんだ。特にノリス(ランド・ノリス/マクラーレン)はとても速いマシンを持っていたのに、あのアクシデントでリタイアとなった」

 そしてアロンソは、ペナルティの裁定基準に国籍が影響しないようFIA側と協議する予定だと語り、その後マイアミGPではベン・スレイエム会長と話をしている様子が目撃された。

 そしてベン・スレイエム会長は会話を通じて、今後の改善に向けたフィードバックを真摯に受け止めたとアロンソは語った。

 ベン・スレイエム会長との会話が状況の進展にどれほど寄与しそうかと尋ねられたアロンソは次のように話した。

「彼と話したけど、彼はいつもドライバーたちの意見に耳を傾けてくれるよ」

「彼は、僕らが実際にマシンをドライブしていて何かしら提案できることを分かっている」

「スポーツとして取り組むべき点がいくつかある。でも、彼はいつも僕らの意見に耳を傾けてくれる。F1をより良いスポーツにして、もう少し一貫性のあるモノにできるかどうか見てみよう」

 motorsport.comの調べでは、FIAはF1をはじめその他のカテゴリーに明確なドライバーガイドラインを導入し、ドライバーに求められる行動をより明確化する方向で最終調整に近づいているという。

 オーバーテイクやディフェンス、トラックリミットなど、レースのあらゆる側面をカバーする文書をまとめるため、すでにグランプリドライバーアソシエーション(GPDA)を含む関係者と話し合いが行なわれている。

 新ガイドラインは2025年のはじめまでに策定され、国際モータースポーツ競技規則に明記される予定だ。このガイドラインは、全レベルでのレースに適用される。

 2022年シーズン開幕からF1で使用されている現行ガイドラインは、コーナー進入時のポジション争いの中で、誰が先行する権利があるのか、誰がコース上でスペースを残さなければならないのかという点に主眼が置かれている。

 アストンマーティンのチーム代表を務めるマイク・クラックは、中国GPスプリントでアロンソに下されたペナルティの再審を求めるも失敗に終わっており、裁定の一貫性の向上はF1関係者にとって歓迎すべきことだと語った。

 そしてドライビング面での違反に対してより厳しいペナルティを科すようになった今シーズンは、特に一貫性が重要視されるとクラック代表は語った。

「ふたつの要素があると思う。ひとつは一貫した判断を下すことだ」とクラック代表は言う。

「しかし一方で、今季から新しいガイドラインが導入されたこともあり、これまでのドライビングスタイルにとらわれてしまうこともある」

「もっと一貫性をもたせるべきだと思うこともある。でも(ペナルティが与えられる)どちらの立場かによって、一貫性の解釈は違ってくる」

「でも、誰もが一貫性を求めていると思う。自分たちも含めて、誰もがガイドラインに目を通すべきだし、そこから再出発するんだ」
 
   

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