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トヨタは負債“20兆円超”…「儲かっている企業」ほどあえて借金をする理由【税理士が解説】

幻冬舎ゴールドオンライン

トヨタ自動車には約30兆円、ソフトバンクにも20兆円超の負債があります。儲かっている企業でも借金をするのは、一体なぜでしょうか? 菅原由一氏の著書『タピオカ屋はどこへいったのか? 商売の始め方と儲け方がわかるビジネスのカラクリ』(KADOKAWA)より一部を抜粋し、解説します。

「借金」は資金調達の手段

新規事業に必要なものは2つあります。1つはアイデア、もう1つは資金です。

いくら良いアイデアが浮かんでも資金がなければ実現できません。その状態に陥らないためにも、アイデアを練るとともに資金調達の方法も常に考え、準備しておくことが大事です。

儲かっている企業はそれが分かっています。だからアイデアが浮かんだときにすぐに実行でき、それが競合との差を生みます。

手元の資金を増やす手段としては、利益を着々と貯めることが王道ですが、借りるという方法もあります。

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ここは多くの経営者にとって心理的な障壁といえるかもしれません。なぜなら、日本は「借金はリスク」「無借金経営が正義」といった考えが根強いからです。

借金は資金調達の手段です。新しい事業をつくり、そのための投資を行い、新たな収益でさらに企業を成長させていくサイクルをつくるために、借金は有効な手段になりますし、成長を促進する源泉ともいえます。無借金にこだわることは、そのサイクルをつくりにくくする原因になります。

大手企業の借金(有利子負債)の状況を見ても、企業の時価総額(企業の金銭的価値)で国内トップであるトヨタ自動車は30兆円近い負債(有利子負債)を持っています。

通信大手のソフトバンクも20兆円超の負債があり、その金額は年間の売上高を超えています。このことからも借金は悪とは言えず、成長している企業ほどうまく借金を使っていることが分かります。

「借金」によって資金効率を最大化

事業拡張のために借金をするメリットの1つは、時間を買えることです。

例えば、新規事業に1億円かかり、その資金を貯めるために1年かかる場合、事業をスタートできるのは1年後です。その間に競合が似た事業を始めるかもしれず、その場合は事業計画を1から練り直さなければなりません。

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