シリーズ読者投稿~会えないあなたに伝えたい事~ 投稿者:Kさん(埼玉県・50代女性)
埼玉県在住のKさんが語ってくれたのは、今は亡き父との思い出だ。
その日、財布を忘れて仕事に出かけたKさんを、父が追いかけてきてくれたのだが……。
<Kさんの体験談>
私が20代の頃、財布を忘れて仕事へ出かけたことがありました。
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すると父が私が乗るローカル線の駅まで追いかけてきてきたのです。
恥ずかしさでひったくるように…
車掌に声をかけた父が、車内の私に大声で声をかけます。
「おーい、わすれてるぞ」
おしゃれした若い自分に対して、父は作業着のような服装。
私は恥ずかしさのあまり「定期券あるから大丈夫だよ!」と半分イラついて持ってきてくれた財布をひったくる感じで受け取ってしまったのです。
その後父が車掌に頭を下げているのが電車の中から見えて、父のありがたさを思い涙が出そうになりつつも、周囲の乗客の目が恥ずかしくて仕方ありませんでした。
その父が急死して、もう15年経ちます。