福岡のかぶりもの劇団「ギンギラ太陽’s」が、西鉄「桜並木駅」を取材した先月。今回は、「西鉄天神大牟田線の開業100周年」を記念した公演を行っている主宰の大塚ムネトさんに、福岡のまちを“擬人化”という手法で物語化する想いについて岩永学長が迫りました。
福岡の擬人化アーティスト?
パンや食べ物がしゃべるアニメに、未来から来た動物型ロボットが人間の友だちになるアニメは、日本人なら知らない人はいないくらい有名だ。他にも、妖怪と人間が仲良くしたり、最近では細胞がキャラクター化したりしている。
日本では当たり前な感覚のこの“擬人化”。特徴的なのは、擬人化したキャラクターが、まるで人間かのような個性とふるまいをする設定がほとんどで、この設定もまた、日本人にとって当たり前の感覚なのだ。
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そんな“擬人化”を、福岡のまちにちなんだ様々なモノに宿し、“モノ語り”にしてしまうアーティストがいる。ギンギラ太陽’sを主宰する大塚ムネトさんだ。
福岡テンジン大学に登壇している大塚さん
ユニットから始まったギンギラ太陽’sは、1997年に劇団化して以来、福岡の百貨店や乗り物を擬人化、徹底した事前取材をもとにした史実を軸に、涙あり・笑いありの“モノ語り”を、演劇という形で表現し続けている。その取材から脚本、演出、かぶりモノ製作だけでなく、出演者として自らかぶりモノをかぶって舞台にも立つ、大塚ムネトさんに話を聞いた。