復旧・復興のために車道を直すことは重要だが、歩道は放置されている状況であり、「倒壊した家が歩道や車道に崩れてきてもおかしくない状況」も放置されている。命の軽視がそこに強く感じられ、日本政府に絶望した。甚大な被害を与える地震が発生し、4か月が経過した今も、歩道すら直せていない。「何もしていないわけではない」「進んではいる」という声もあるだろうが、4か月が経過した今も、結果として直されていない。
水道は8割復旧しているものの宅内復旧しているのは5割
また、ニュースで報じられている情報と現実とでは、乖離があるようだ。輪島市社会福祉協議会に取材をしたところ、水道は8割復旧しているものの、宅内まで復旧しているのは5割ほどだという。断水した家のうち、その半分はいま現在も断水したままというわけだ。
復旧・復興にいちばん無関心なのは日本政府では
これは決して、輪島市で懸命に復旧・復興作業にあたる作業員やボランティアの方々を批判・批難するものではない。彼ら彼女らは、日々、目の前にある復旧活動に懸命に挑んでいると思われる。復旧・復興に対してお金と人力を投入していない日本政府が批判・批難されるべきポイントといえる。
輪島市社会福祉協議会の職員は「忘れられてしまうのがいちばん怖い」と話していた。復旧・復興にいちばん無関心なのは日本政府ではないだろうか。
命を軽視する日本政府という人災
筆者は今まで東日本大震災、台湾花蓮沖地震、そして能登地震の取材をしてきたが、そのなかでも能登地震・輪島市は、強く絶望を感じた取材だった。東京から1時間で行ける輪島市、命を軽視する日本政府による“人災”がそこにある。
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<輪島市のボランティア情報 / 2024年4月23日現在>
輪島市社会福祉協議会によると、一般ボランティアと技術系ボランティアがあるとのこと。技術系ボランティアは重機やダンプを持っており、倒壊した家屋の対応をすることもあるという。
輪島市の一般ボランティア活動に協力いただける方は、石川県公式ホームページから「県民ボランティアセンター」に登録してほしいそうだ。ボランティアの一例だが、朝にJR金沢駅前に集合し、大型バスで輪島市に移動。日中にボランティア活動をしてもらい、夕方に金沢に帰るバスに乗るという。金沢集合、金沢解散となる。
また、輪島市民の話によると、穴水市の宿泊施設に泊まりつつ、輪島市に通ってボランティア活動している人たちもいるという。さまざまボランティアの形があるので、各所に問い合わせつつ協力したいところ。
・石川県県民ボランティアセンター
https://www.ishikawa-npo.jp/volunteer/
・令和6年(2024年)能登半島地震・石川県災害ボランティア情報
https://wajimavc-ishikawa.jimdofree.com/
・石川県緊急時トップページ
https://www.pref.ishikawa.lg.jp/
(執筆者: クドウ@地球食べ歩き)
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