保護施設から引き取られ、家族に迎え入れられた茶トラ猫のキャシーは、真っ先に部屋に置いてある水槽に興味を示した。そこには先住ペットの魚、ベタのバイオレットが住んでいる。
キャシーはすぐにバイオレットに心を奪われた。以来、毎日のように水槽の近くに座ってバイオレットが動き回るのを眺めているのが大好きだった。
ところがある日、バイオレットが死んでしまった。水槽の中にもうバイオレットはいない。水槽を片づけてもそこに座り、嘆き悲しむキャシーの姿を見て飼い主は心を痛めた。
そしてついに、飼い主はある決心をする。キャシーのために、新たなベタを迎え入れる準備を開始したのだ。
家族に迎え入れた保護猫の心の友だった魚
オスの茶トラ猫、キャシーは保護施設から引き取られた猫だ。家についてすぐ、彼の興味を惹きつけたのは、水槽にいるベタ、バイオレットだった。キャシーは毎日水槽の近くにいくと、バイオレットの姿をじっと見つめる。決してバイオレットを傷つけるようなことはなく、その存在を近くで感じるのが好きだったようだ。
飼い主が水槽の位置を変えても、必ずやってきて、一日の多くの時間をバイオレットと共に過ごすキャシー。
家族はその間1度引っ越しをしたのだが、水槽を棚の上に置いたところ、キャシーは隣に座ることができず鳴き続けたという。
そこで飼い主は、水槽の隣にキャシー用のクッションを置き、棚に登れるようなキャットタワーを設置した。
キャシーは再びバイオレットの隣に座ると、うれしそうにその姿を眺めていた。
バイオレットがこの世を旅立ってしまう
ところが、悲劇は突然やってきた。ある日の朝、バイオレットが全く動かなくなってしまったのだ。彼はあの世へと旅立っていったのだ。キャシーの悲しみは計り知れないものだった。水槽を片づけても、キャシーはバイオレットが元居た場所で彼の姿を探し回る日々が続いた。
新たな魚を迎え入れる準備を開始
キャシーの目には悲しみが宿り、切ない声で鳴く。明らかに寂しい思いをしているのは確かだった。そこで飼い主は、新たにキャシーの仲間となる魚を迎え入れることを決意した。キャシーと共に熱帯魚屋さんにでかけたところ、ベタは全部売り切れだった。縁がなかったとあきらめ、次のチャンスを待つことにした。
その間、ベタについての情報を収集し、より良い飼育方法について学んだあと、新たに42リットルの大きな水槽を購入してセッティングを開始した。
その間、悲しむキャシーの為に、おもちゃの魚を用意して遊ばせたり、テレビ画面に魚の映像を流し続けた。
新たな魚のお友達がやってきた!
数週間後、キャシーは新たな水槽に興味を持ちだした。また新たな魚のお友達がやってくることを理解したようなのだ。そしてついに水槽のセッティングが完了。キャシーが水槽を眺めるのに必要な高さのキャットタワーも購入し、新たなベタを迎え入れる準備が整った。
さらにうれしいことに、バイオレットそっくりのベタに巡り合うことができた。あとはキャシーにサプライズだ。
キャシーを別の部屋に入れ、タンゴと名付けたベタを水槽に入れて水に十分慣れさせると、キャシーを水槽の部屋に迎え入れた。
ドアを開けるとキャシーは大急ぎで水槽の近くへやってきた!「魚のお友達が戻ってきた!」キャシーはびっくりすると同時に大喜びだ。
パパとママにありがとうを言ったとか言わないとか。その後キャシーは、前と同様、水槽の前で楽しい時間をたっぷりと過ごす日々が戻ってきたようだ。
野生の猫なら魚を狩るが、キャシーは保護猫でありイエネコである。魚をおいしいごはんとは思わず、楽しい動きを見せてくれるお友達と認識しているようだ。
この動画がTikTokに公開されると、「猫と魚のことで泣かされるとは思わなかったよ」、「キャシーは魚を食べ物と認識していないようだ」、「これは絵本になるやつ」などのコメントが上がった。
他にも、「人生には友達が必要だよね。キャシーにとってそれが魚だったんだ」、「キャシーを水族館に連れて行ってあげたい、どんな反応を見せるだろう」、「 ベタの平均寿命は2~3年程度だから、またキャシーは悲しさを経験することになるのだろうか?でも虹の橋でまた会うことができるね」
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Written by parumo