学習漫画って、漫画とはいえ説明チックになりすぎていて結局あまり楽しめないまま読み終わっちゃったりするんだよなぁ。
しかもテーマがお金だし、やっぱり難しい内容になっているんじゃないだろうか。
ちゃんと理解できるかな……と一抹の不安を抱きつつ読み進めていくと……
いやめっちゃ分かる。 購入したものや親との会話など、身近な出来事から自然な流れで解説が始まっていて、普通の漫画と同じようにするする読める。
「価値尺度機能」「株式投資」などの難しい言葉から「電子マネー」「暗号資産」などのよく聞く言葉まで、様々な情報が網羅されているぞ。
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新型コロナウイルスの流行時にマスクが不足したことやウクライナ侵攻の影響で小麦が値上がりしたことなど、記憶に新しい事例も掲載されていて「こういうことか!」とすんなり頭に入ってきた。
経済のしくみやお金の歴史などは学校で習ってなんとなく分かった気でいたけど、曖昧だった部分をスッキリ理解することができた。
また、最初から最後まで徹底して少女漫画の雰囲気を崩さずに描かれているのも非常にとっつきやすくて良い。
ちなみにここでいう少女漫画の雰囲気とは、絵柄やコマ割りなどの構成のことだ。
物語の展開だけで見ると少女漫画らしさは薄く、恋愛要素などは一切ない。そのため、年齢や性別を問わず読みやすい内容になっているのではないかと思う。
学習漫画感を強くしないまま これだけの情報をまとめられる作者さんは、非常に高い構成力をお持ちなのだと思う。すごい。
・図書室に欲しかった
この漫画を読んでいちばん衝撃を受けたのは、お金を貯めても自分の生活が豊かになるとは限らないという見方。
筆者はこれまで「お金はあればあるほどよくない!?」と思っていた。確かにそれも間違いではないんだけど……真相は是非実際に漫画を読んで確かめてほしい。
学生時代にこの本が学校の図書室に置いてあったら、早いうちからお金に関するいろんな知識を吸収できたんじゃないかな……!! 学校関係者の方、図書室の新刊としていかがでしょうか!!
経済の基礎を手軽に学べる「お金のコンパス」。記事執筆の4月22日時点ではヨドバシで在庫が復活していたぞ。
電子書籍版も販売されているので、気になる方は是非読んでみてはいかがだろうか。