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「水深ゼロメートルから」完成披露上映会で山下敦弘監督とメインキャストが語る

キネマ旬報WEB

──「リンダ リンダ リンダ」「カラオケ行こ!」など数々の青春映画を撮ってきた山下監督だが、今回は勝手が違ったようだ。

山下 女の子たちの話なので、頭では分かるけれども感覚としてはわからないところも多かった。なので濵尾さんたちに『違和感ない?』とか『今のおかしいよね?』と聞いて、セリフを減らしたりしながら、一緒に作っていきました。女性陣に正解を聞きながら撮影しました。

──体育教師・山本役を務めるさとうほなみの印象は……。

仲吉 とにかく美しくて、肌も白い。

濵尾 ココロと山本先生のバトルシーンがあったのですが、カットがかかった瞬間のほなみさんの顔が本当に美しくて、優しくて、演じている時とのギャップがすごかったです。

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──最後にメッセージが贈られた。

濵尾 この作品は観た人の心をゼロメートルから数メートル持ち上げて背中を押してくれる作品だと感じました。観るたびに感じる部分や刺さるキャラクターやシーンが変わってくると思います。何度でもたくさん観ていただけると嬉しいなと思います。

仲吉 みくりちゃんがこの作品は“脳内会議”だとおっしゃっていたんです。いろいろな悩みを持った子たちが、自分なりの伝え方で頑張って葛藤して解消していくのですが、みんなの悩みに共感できる部分があって、確かに脳内会議のようだなと思います。5人のセリフは、心に刺さる、後押ししてくれるようなセリフばかりです。いろいろな機会に何度も見返していただけたらと思っております。

清田 人それぞれいろいろな感想を持つかもしれないですが、自分の感想を持つことが映画のテーマの“自分らしさ”につながると思います。どんな感想でも抱いた気持ちを忘れずにいてもらい、そして、またいつか見返したときにどう思うのか考えて、いっぱい愛して欲しいと思います。

花岡 私は自分の中学生、高校生時代を思い出しながらこの映画を見ましたが、いま高校生の方、これからなる方、高校生時代を思い出して観る方、いろいろな視点から観た感想に興味があります。皆さんから観たこの映画がどんなものなのか教えていただけたら嬉しいと思います。

三浦 山下監督やスタッフの皆さん、キャストの皆さんが愛を込めて作ったこの作品がたくさんの人に届いてくれたら嬉しいなと思います。

山下 自分の欲が入っていない映画を久々に作れた気がしています。主人公がいないというのも大きいと思いますが、とても清々しい映画です。小さい映画ですが、いろいろな人に届いて欲しいと思っています。感想を書きづらい映画かもしれないですが、感想を書いてくれたら嬉しいです。

 

 

Story
高校2年の夏休み。ココロとミクは体育教師の山本から、特別補習としてプール掃除を指示される。水のないプールには、野球部のグラウンドから飛んできた砂が積もっていた。二人は渋々と掃き始め、水泳部員の同級生チヅル、水泳部を引退した3年のユイ先輩も合流。学校生活、恋愛、メイクなどたわいない会話を重ねる中で、彼女たちの悩みが溢れ、思いが交差していく──。

 

©︎『水深ゼロメートルから』製作委員会
配給:SPOTTED PRODUCTIONS

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