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大谷翔平、バッティング絶好調の要因を徹底分析! 唯一の“課題“に挙がるのは…?【MLB】

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大谷翔平、バッティング絶好調の要因を徹底分析! 唯一の“課題“に挙がるのは…?【MLB】(C)ベースボールチャンネル

 

ハードヒット数・割合の期間別比較


 

バレル数・割合の期間別比較

 
 3つの球種区分別に、『Baseball Savant』のデータをもとに開幕から4月2日までの長打率、4月3日~14日の長打率を比較すると以下のようになり、4月2日まで苦手にしていたブレーキング系の球種の数字が大きく伸びている。
 
ファストボール:.333→.769
ブレーキングボール:.111→1.100
オフスピードボール:.333→.875
 
 主要球種の長打率につき、『Baseball Savant』のデータをもとに4月2日までと開幕~4月14日の数字を比較すると、以下に変化した。苦戦していた各球種の数字が大きく改善したほか、開幕直後も得意だったチェンジアップに対する数字はさらに向上している。
 
 フォーシーム:.000→.643
 スライダー:.111→.600
 シンカー:.333→1.000
 チェンジアップ:.714→.900
 
 打球方向割合に関する4月2日までと、開幕~4月14日の数字の変化は以下のようになった。同じくデータは『Baseball Savant』による。ライト方向に引っ張った割合は20ポイント近く低下した分、センターから逆方向の割合が高まっている。
 
 ライト方向:65.4%→46.7%
 センター方向:19.2%→28.3%
 レフト方向:15.4%→25.0%

今季放った4ホームランの特徴

 
 米解析サイト『Gameday』の記載に基づく4月14日終了時点での4ホームランの内容は以下のとおりである。丸数字は号数で、球速、球種、打球速度、飛距離、角度の順に示している。
 

ホームラン内容や球種・コースの詳細(4月14日まで)

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 青文字は右方向、赤文字は左方向の打球である。球種や球速に差はあるが、いずれのホームランも真ん中よりも外角を捉えている点、外角高めのファストボール系の球種をホームランにしている点が特徴である。前の図と合わせてみると、外角高めが高確率でホームランになっている。

唯一の課題は“得点圏での打撃”?

 
 しかし、今季第1号以降も、得点圏(走者を2塁ないしは3塁に置いた場面)での成績が改善していない。
 
 大谷選手の今季4月14日までの得点圏の成績は、4打点を記録しているとはいえ、15打数1安打、打率.067、出塁率.059にとどまる。好調に転じた4月3日~14日に限っても、得点圏での成績は、5打数0安打1打点1犠飛だ。ホームランはない。
 
 得点圏での今季唯一のヒットは、ソウルでのパドレスとの開幕戦で、エイドリアン・モレホン投手から打ったレフト前へのタイムリーヒットだ。一方で、走者なしの場合はOPS1.367、走者1塁の場合はOPS1.143と高い数字を残している。
 
 なお、2021~2023年の得点圏でのOPSは1.166、1.213、1.079と、いずれもそれ以外を上回る数字を残していた。

 

 

目指していた打撃が定着したか

 
 今季第1号ホームラン以降の大谷選手の打撃内容の変化を簡単にまとめると、速い球を逆方向に高く強い打球を打てるようになったことだろう。
 
 パドレスのマイケル・キング投手から高めのフォーシームを逆方向にスタンドインさせ、松井秀喜氏の日本人記録に並んだ今季4号、通算175号がその典型に見える。
 
 細かく言えば内角高めに課題があるとはいえ、穴がなくなってきた感じだ。故障明けや海外遠征による調整遅れが解消され、ずっとテーマを持って取り組んだ打撃が契機に定着したのかもしれない。あとは得点圏での打撃。この数字が高まれば鬼に金棒だ。

 
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【了】

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