夜の「野方」駅付近で、外食帰りの5人家族に遭遇。この日は、長男の（20歳）の成人のお祝いで焼き肉を食べてきたといいます。長男は普段は大学の寮で暮らし。部活ではウエイトリフティング（重量挙げ）に励み、昨年の全日本ジュニアの大会では3位と好成績を記録したそうです。もう少しお話を聞きたいので「家、ついて行っていいですか？」と尋ねてみると…「でっかい犬がいるけど、いいなら」ということで交渉成立！
【動画】ダウン症の長女を全力で支える家族。「ちょっと怖かった…」出産した母の胸中
お家までは徒歩10分圏内ということで、タクシー代の代わりに買い物代をお支払い。かずひろさん家の長男がコンビニで買ってきたのは、大量の鶏肉のささみ。「タンパク質を多く摂ると筋肉がつきやすくなる」と体づくりに余念がありません。
3LDKの持ち家に到着。ドアを開けると、今年9歳になるというホワイトシェパードのるなちゃんが元気よくお出迎え！ 白を基調とした素敵なリビングにお邪魔すると…部屋の片隅に、過労死しないための働き方についての本を発見。父・かずひろさん（45歳）の物かと思ったら、次女が夏休みの作文を書くために選んだ本でした。「将来心配じゃないですか」と16歳にしてすでに先を見据えた発言が。「過労死しなさそうですか？ テレビの仕事っていいVTRを撮らないと売り上げ上がらないみたいな」と、番組スタッフに対しても鋭い指摘。「応援してます♡」と励ましてくれました。今度は棚の上にキックボクシング用のグローブを発見。かずひろさんは19歳の頃、エクササイズ格闘技のインストラクターのバイトをしていたそうです。その時に生徒として通っていた妻・あきこさん（48歳）と出会ったそうです。
夫婦共働きのため、かずひろさんも料理するとのこと。長女にお父さんの料理で何が好きか聞いてみると「お茶漬けとふりかけご飯」とのことでした（笑）。
続いて長男のお部屋に案内してもらいました。大学では心理学を専攻、介護系や医療関係で心理学を生かした仕事をしたいといいます。目指したきっかけは、長女。「ダウン症の人の集まりに行った時に、中には心身を病んでしまった家族もいた。だから、そういう人のためになりたい」と思いを打ち明けてくれました。
長女の症状について「自分から言葉を発したり、意思を示すのが苦手で、読み書きとかもスラスラできるわけじゃない。1人で出かけるのは難しい」と、かずひろさん。
一方、あきこさんは妊娠中、長男の時と様子が違うと感じていたそうです。「当時の医学では、（出産前に症状がわからない事も多いため）基本は産む。早く生まれてきてほしいっていう気持ちのほうが強かった」と告白。不安よりも家族が増える期待や喜びのほうが大きかったといいます。
無事生まれてきた長女と初めて対面した時、「ちょっと怖かった」と正直な心境を明かすあきこさん。不安でいっぱいだったあきこさんを救ったのは、長男の言葉でした。ある日、小学校へ長男を迎えに行った時のこと。「おまえの妹、ダウン症じゃないの？」と友だちから言われても、長男は「なんで？ 可愛いよ」とあっさり。この言葉を聞いて、気にしちゃいけないんだと子どもから学んだといいます。かずひろさんも続けます。「親が気にしているほど、子どもたちは気にしてないんだなって」。
次女にまつわるエピソードも教えてもらいました。次女が幼稚園生だった頃、「お姉ちゃんを交代していい？」と言われたことがあったといいます。「今日から私がお姉ちゃんになることを、2人で相談して決めた」…どんな思いから次女がそう言ったのかはわからない、とあきこさん。それ以来、外出の際は次女が姉で、長女が妹に。きょうだいが自然と役割を分担して長女のサポートに回るようになったといいます。
リビングを拝見して気になっていたのが、たくさんある砂時計。長女に「着替えは10分以内するとか」目安にしてもらうために用意したそうです。「自立してほしくて」と親心を明かす、かずひろさんとあきこさん。
実は、長女はこの春、高校卒業を機に就労。いずれは1人で通勤することになるため、時間内に行動する練習をしているそうです。長女は「これから会社楽しみです」と仕事に前向き！
家族について聞くと、「いつも優しいです」とニッコリ。
かずひろさんは、「長女がいなかったら、家族がこんなに仲良くなってなかったかもしれない」と感謝を口にします。そんな長女はキレイ好きで、家ではベッドメイクを担当。カメラの前で手際の良さを披露してくれました。職場でも才能を発揮できそうですね！ かずひろさん家のみなさん、貴重なお時間をいただきありがとうございました！
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