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堀田茜が選んだ1冊は?「偏見や思想の違いから生まれるテロや争い。読みながら考えさせられることばかりです」

ダ・ヴィンチWeb

 ※本記事は、雑誌『ダ・ヴィンチ』2024年5月号からの転載になります。

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 毎月3人の旬な有名人ゲストがこだわりのある一冊を選んで紹介する、ダ・ヴィンチ本誌の巻頭人気連載『あの人と本の話』。今回登場してくれたのは、堀田茜さん。

(取材・文=倉田モトキ 写真=諸井純二)

「以前、魚にも痛点があるかもしれないという話を聞いたことがあって。その流れでベジタリアンの方の思考に興味を抱いたんです。肯定や否定をするわけではなく、純粋にどんな考えをお持ちなのかなと。そんな時、偶然出会ったのがこの本でした」

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 人間とチンパンジーの混血「ヒューマンジー」のチャーリーを巡る物語を描いた話題作『ダーウィン事変』。新たな生命体を前に、“人間”たちによる差別や偏見などを多面的に見せた社会派ドラマだ。

「本当に考えさせられることばかりなんです。チャーリーを仲間にしようとするテロ組織にも正義があり、一言で悪とは言えないところがある。一方で、本来は博愛主義なのに、動物を守りたいがために無差別に人間を殺害する人たちも現れたり。もしかしたら、戦争もこうしたところから起きていくのかもと思いましたね」

 価値観や思想の相違がやがて生み出す暴力。しかし、そうした中、チャーリーだけは自分の愛する者を本能的に守ろうとする。

「そこがすごく素敵なんです。それに、いつも飄々としていて無表情だから、場面によってかわいく見えたり、怖くも見える。いろんな想像を掻き立てられるのも魅力の一つです」

 堀田さんが現在出演中のドラマ『好きなオトコと別れたい』。この原作マンガも彼女がのめり込んだ一冊だ。アラサーの郁子の前に現れた甲斐性のないダメ男の浩次。彼と一緒では幸せになれないと思っていても、郁子は“沼”から抜け出せない。

「傍から見れば本当にダメな二人なんです(笑)。でも、彼らには裏表がなく、純粋に“この人といたい”という気持ちで繋がっている。そこにかわいらしさや愛おしさを感じました」

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