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文人画家・鉄斎が描き出した日本の美! 理想の山水画の世界 「没後100年 富岡鉄斎」 27年ぶり 京都で大回顧展 重要文化財をはじめ、代表作《富士山図》など200点以上!

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カバー画像「没後100年 富岡鉄斎」2024年 京都国立近代美術館にて撮影 
photo by ©cinefil

独特の山水画で、日本の美を描き出した富岡鉄斎(1836〜1924)。
「最後の文人画家」と称えられた鉄斎の大回顧展 「没後100年 富岡鉄斎」が、5月26日まで京都国立近代美術館にて開催されています。

鉄斎は幕末、京都の商家に生まれ、近世都市の商人道徳を説いた石門心学を中心に、儒学・陽明学、国学・神道、仏教等を広く学びながら、南宗画、やまと絵等をはじめ多様な流派の絵画も独学で学び、深い学識に裏付けられた豊かな画業を展開しました。

良い絵を描くためには「万巻の書を読み、万里の路を行く」ことが必要であるという先人の教えから、日本全国を旅して各地の勝景を探り、理想の山水画を描きました。
人間の理想を説いた鉄斎の絵画は、画壇の巨匠達から敬われ、自由で斬新な画風は脚光を浴び、国内外で高く評価されてきました。
明治初期には神官として古跡の調査と復興に尽力し、官を辞した後、市井の画家として生きた鉄斎は、2024年末で没後100年を迎えます。
本展では、これを記念し、鉄斎の画業と生涯を辿ります。
89歳まで生きた鉄斎の画業は60歳代までに円熟期を迎えますが、70代、80代にかけて更に自由奔放に展開します。
晩年に制作した生命力溢れる充実した鉄斎の作品は、私たちに力を与えてくれます。

本展では、六曲屏風一双の大作《富士山図》、《妙義山図・瀞八丁図》、《富士遠望図・寒霞渓図》、《阿倍仲麻呂明州望月図・円通大師呉門隠栖図》(重要文化財)や、掛軸の《三津浜漁市図》、《菟道製茶図・粟田陶窯図》双福、《嫦娥奔月図》など、鉄斎の代表作品が多数展示されています。
また、一般に公開されたことのない《土神建土安神社図・椎根津彦像・平瓫図》三幅対や、画集のモノクロ写真で知られるのみだった初期の屏風《山水図》、50年ぶりの公開となる《渉歴余韻冊》など、従来の鉄斎展では見ることのできなかった作品が紹介されています。
二曲屏風一双の大作《雪・月・花・茶詩書》など、書の名作や、膨大な量の印章コレクションも展示されています。
京都御所の近くの、室町通一条下ルに邸宅を構えていた鉄斎の日常空間を彩った硯や墨、筆、絵具、絵具皿、机など、遺愛の品々も多数展示されています。
それでは、今なお人々を魅了する文人画家・鉄斎の描く日本の美を辿っていきましょう。

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展覧会風景
「没後100年 富岡鉄斎」2024年京都国立近代美術館にて撮影 photo by ©cinefil 

鉄斎が愛用した文机や筆掛け、眼鏡、虫眼鏡、朱肉入れなども展示されています。

富岡鉄斎《通天紅葉図》1882年47歳 清荒神清澄寺 鉄斎美術館  photo by ©cinefil 
第1~2期 (4月2日~4月29日)

富士山や琵琶湖、吉野山、月ヶ瀬など日本の名称を巡る旅は、鉄斎にとって理想の山水を思い描くための「万里の路を行く」行為であり、そういう場所に関する神話や伝説、古典などヘの理解を深める行為でもあったのでしょう。
京都の鴨川や嵐山、山科など日帰り可能だった場所も含め、鉄斎の旅をめぐる様々な作品をご鑑賞ください。

《漁樵問答図》(左隻)明治33年(1900) 65歳 京都市美術館 photo by ©cinefil 
展示期間 第1~2期(4月2日~4月29日)

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