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学長?理事長?大学で一番の権力者は誰なのか

日刊ホントの話

●理事長が経営トップで、学長は現場のトップ 結論から言うと、理事長が学長より断然強い権力を握っています。大学などの学校、経営を行うのは「学校法人」であり、そのトップが理事長。学長は大学という現場のトップです。

会社にたとえてみるなら、理事長が本社トップ、学長は工場長のように現場のトップにある立場と思えばいいでしょう。

 日大の場合、高校野球で「日大対決」が実現しているように、附属高校は北海道から九州まで26校を数えます(中高連携の中等教育学校を含む)。幼稚園、小学校、中学校のほか、専門学校やこども園まで経営しているのが、学校法人日本大学という組織になります。

 本社機能を果たすのが学校法人ですから、学校理念や教育内容を定めたり、広報を行ったり、また、人事権を持つ場合も多くなっています。学長は教職員の選挙で選ばれ(早稲田のように、学生にも選挙権を与えている場合も)、理事長は理事の互選で選出されるという違いがあります。

 結局のところ、オカネとヒトに関する権力を握っているのが学校法人の理事会、そのトップに君臨するのが理事長。ですから、社会的な不祥事になった今回、最高責任者である理事長が説明責任を果たすべきであることからブーイングを受けているわけです。

●学長と「総長」や「塾長」の違いは?

 早稲田には学生に学長の選挙権があると言いましたが、厳密には学長選ではなく「総長候補者信認投票」です。早稲田の総長は、理事長と学長を兼ねる役職。経営面、組織面、教学面のすべてのトップとして、学外の理事から口出しを受けないようにしています。私学では法政大学なども同じ仕組みを取っています。

 ただ、「総長」といえばすべて理事長・学長兼務かというと、そうとも限りません。立命館のように複数の大学を抱えていて、総長・理事長・学長がそれぞれ別の人という場合もあります。また、国公立では東大・京大・阪大が、慣習的に学長ではなく総長を名乗っています。

 ユニークなのは慶應義塾。こちらは、学校法人の最高責任者が「塾長」としてやはり大学学長を兼ねます。早稲田や慶應のように歴史の古い私学はOBの権力も強く、総長・塾長戦も泥沼になるケースが多いと聞きます。

●理事長と学長、年収にはどれだけの差がつく?

 大学HPなどを見ても、理事長、学長の順に書いてあるケースが多いようです。この際、気になる理事長、学長、総長などの年収も比べてみました。

 公立大学法人の場合、理事長は458万円(奈良県立大学)~2,000万円強(首都大学東京)と大学によってかなりの幅があります。一方、学長は950万円(長野大学)~2,000万円強(首都大学東京)。学生数などによって差はありますが、理事長ほどではありません。

 理事長>学長となる場合が28大学中11校、同額が9校となっていますが、理事長と学長の年収差はそれほど多くありません。長野大学、富山県立大学、高知工科大学などのように学長の年収が理事長を上回るケースもあります。

 公表されている東大総長の年収は2,300万円(平成27年度)。私学の理事長については、無報酬や年収50万円から3,000万円超まで、学校の状況や方針によって実にさまざま。常勤の理事長の場合、1,000万円から1,500万円の間が最も多いということです。

<参考サイト>
・主な公立大学法人の理事長・学長等報酬比較表
http://www.chinoshi.net/CNet_HP/resource/home/suwa_wide/file/%E8%A9%95%E4%BE%A1%E5%A7%94%E5%93%A1%E4%BC%9A/3/20180122_5_2.pdf#search=’%E5%AD%A6%E9%95%B7+%E7%90%86%E4%BA%8B%E9%95%B7+%E7%B5%A6%E4%B8%8E’

 
   

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