皆さんは、「駅キャラ」をご存知だろうか。その駅や路線の特徴を表現していたり、はたまた何の関係もない謎の設定があったりする各駅の「オリジナルキャラクター」のことだ。
Jタウンネットでも【全国駅キャラ図鑑】として紹介しているとおり、全国各地に沢山いる。
だから今、彼らの業界はこう呼ばれるような状況に陥っているという――「駅キャラ戦嘩(せんか)時代」と。
聞いたことないって? 実は記者も知らなかったのだが……こんなイベントが実施されていたので、紛れもなく事実なのだ。
Jタウンネット記者がJR大崎駅で発見したのは、スタンプラリーの台紙。戦国武将のような格好をした可愛らしいキャラクターたちが目を引く。
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センターのしょぼんとした顔をしたキャラクターは大崎駅の駅キャラ「おうさき」だ。「大崎止まりの山手線はいらない」などと言われ続け、悲しくて眉毛が下がってしまった……という何とも切ない設定を持つこの子は、2020年に誕生し、そのインパクトからSNS上を騒がせた。有名駅キャラといっても過言ではあるまい。
その左隣には目黒駅の駅キャラでサンマが好きなのでよく抱えているのがチャームポイントの「ごんのすけ」、右隣には五反田駅の駅キャラで開きっぱなしの口がチャームポイントの「たんけろくん」。隣り合った3つの駅の3キャラクターが勢揃いってワケ。
ところで「駅キャラ戦嘩時代~君とキャラが紡ぐ物語~」ってどういうこと?
Jタウンネット記者は15日、東日本旅客鉄道(JR東日本)首都圏本部の広報担当者に話を聞いた。
たくさんの可愛い駅キャラが生まれている華やかな時代
「駅キャラ戦嘩時代~君とキャラが紡ぐ物語~」は、大崎駅の駅キャラクター「おうさき」誕生3周年記念イベント。大崎駅・五反田駅・目黒駅をまとめる「大崎営業統括センター」の社員の発案で、3駅の駅キャラを活用したスタンプラリー企画が実現した。3駅に加えて、御茶ノ水・日暮里・渋谷・池袋・中野の計8駅を巡って「駅スタンプ」を押して回ることで、景品がゲットできる。
ちなみに「戦嘩(せんか)」というのは、大崎駅の駅員が考案した造語だ。その意味を、広報担当者はこう語る。
「このスタンプラリーは、戦国時代をモチーフにしていますが、この『戦国』の『戦』と『喧嘩』の『嘩』を組み合わせることで、競い合い(戦い)が喧嘩程度のかわいいものであるという意味を込めています。
また、『嘩』の字には『華』という字が使用されており、たくさんの駅でたくさんの可愛いキャラたちが生まれている華やかな時代であるという意味も込めています」