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バリ島農村部の市場は朝が早い【インドネシア】

ワウネタ海外生活


近代化され各国からの観光客で賑わう昨今のバリ島ですが、観光エリアから離れた農村部に行くとまだまだ素朴な島の姿を垣間見ることができます。
その土地の素顔に触れられる場所のひとつが、市場でしょう。
バリ島の農村部には必ず大小のローカル市場「パサール」があります。




パサールには、果物や野菜、場所によっては肉や魚など、ローカルの食卓に欠かせない食材はもちろん販売されていますが、特筆すべきは、バリ島の人々にとって必須であるバリヒンズー教のお祈り時に必要なアイテムを売る店舗が半数近くあるということです。
バリヒンズー教には独自の暦があり、年がら年中、様々な祈祷行事があって、行事のない日がないほどです。
行事ごとに、それぞれ異なるお供えや飾りつけが用意されます。
そうした行事以外に、毎日朝夕2回、家やお店など建物・敷地のまわりで祈りを捧げます。
どのお祈りの際にも必要なのが「チャナン」と呼ばれるお供えキットです。




「チャナン」とは、葉っぱで作ったお皿の上に、色とりどりの花を載せたものです。
家などの周りに供える場合には、そこに、炊いた米飯や店で扱っている食品なども一緒に載せます。
チャナンに載せる花にも決まり事があります。最も大切なのは花の色です。
聖なる山であるアグン山の方向に向かって祈るのですが、その方向には白または白っぽい花を配置します。
そこから、各方角を司る神様それぞれの色を配す、というのが基本です。
アグン山がどの方向に見えるかによって、チャナンの上に置く花の位置も変わります。




この「チャナン」と合わせて、日常的にお祈りで必要なのが、線香です。
線香も、必ず販売されています。
さらに、行事ごとに必要な籠や高坏、飾り細工、聖なる水を寺院から持ち帰るための水筒容器など、祈祷用品の種類は数えきれません。
行事の数も種類も非常に多く、とても覚えきれるものではありません。
そのため「バリカレンダー」と呼ばれる独自のカレンダーも発行されていますが、この市場は、行事や準備物の確認などの情報交換の場にもなっています。




果物も、普段家族が食す分は庭先や畑で豊富で採れるため、市場で販売されているのは、祈祷行事でお供えするために購入されることが多いようです。

市場の朝は早く、所によっては朝3時ごろから開き、朝7時にはほとんど閉店されます。
バリ人の朝は早いのです。
忙しい朝をサポートするために、市場には、朝ごはん専門の弁当屋もあります。
価格も安く、できたてのローカルご飯の味は格別です。



 
   

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