「和モダン」柄のデザインがお洒落な箱の蓋を開けると、多面体の「琥珀糖」が2色使いで互い違いに敷き詰められ、幾何学的な美しさが印象的でした。
こちらのお店「百花園」は、新潟市内で明治15年に創業した和菓子店。五代目を継承した太田新太郎氏は、伝統的な製法の和菓子ながら、最近改めて注目されている「琥珀糖」で、新たな和菓子作りに挑戦しました。
ブラック・ミルク・ホワイトに続く“第4のチョコレート”として話題となった「ルビーチョコレート」と「ブロンドチョコレート」を合わせたのです。
砂糖と寒天を原料とする「琥珀糖」は、煮溶かした糖分が再び結晶化することで、表面がシャリッとして、中は硬めのゼリーのようなぷるんとした食感となるのが特徴です。
通常は、チョコレートのような油脂分を加えると、砂糖がうまく結晶化しにくくなります。しかし試行錯誤を重ねた末、これまでにない新食感のチョコレートの琥珀糖を生み出し、“和のチョコレート”の意味で、「WACOLATE(和コレート)」と名付けたそうです。
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チョコレートの影響なのか、一般的な琥珀糖に比べて、中はよりもっちりした何とも言えない弾力があり、興味深くいただきました。
鮮やかな色彩が目を引く「ルビーチョコレート」は、着色料などを一切使わず、カカオ豆が持つ成分のみでこの色を出しているというのが斬新で、日本では2018年よりプロ向けの製菓材料として発売され始めたもの。
太田氏はさらに、甘酸っぱいフランボワーズと隠し味にライムを合わせて、フルーティーな程よい酸味に仕上げています。これは、砂糖の甘さとのバランスを取ると共に、独自の綺麗な色をしっかりと発色させる意味もあります。
「ブロンドチョコレート」は、ホワイトチョコレートをゆっくり加熱してカラメル化させたような、濃厚なコクとビスケットを思わせる香ばしさが特徴。
アーモンドのプラリネと、隠し味にフランス・ゲランド産の天然海塩を合わせて、香ばしさやほのかな塩気が全体を引き締める味わいに仕上げたそうです。