乾燥わかめ単体と、わかめと野菜ミックスの2種類で試しました。アルファ米に小さじ2の乾燥わかめ単体、わかめと野菜ミックスをそれぞれ混ぜ、規定量より少しだけ多い熱湯を注ぎ、表示の時間通り15分待ちました(アルファ米は1パックを2分割にして作っています)。
わかめのみのものは、おいしいわかめご飯になりました。味付けなしでも、わかめのほのかな塩味でおいしく感じました。白飯だけで食べるのが苦手な人にもこちらの食べ方はおすすめです。
次に、わかめと野菜ミックスのもの。乾燥野菜はグニュっとした歯応えのない食感でした。野菜のほのかな甘みを感じましたが、それほど存在感は強くないので、野菜が苦手な子どもでも食べやすそうです。
おかゆにちょい足し
アルファ米がおいしかったので、おかゆも期待できそう。一つ心配なのは水分量です。パックのおかゆ程度の水分量で乾物は戻るでしょうか。今回はラーメンの具として売られていたわかめと野菜ミックスでチャレンジします。
常温のおかゆ1パックにわかめと野菜ミックスを大さじ1入れてかき混ぜ、30分ほど放置したところ、ちゃんとわかめも野菜も戻っていました。野菜が完全に戻るまで少し時間はかかりますが、おかゆの水分量だけで問題ないことがわかりました。気になる味ですが、わかめや野菜の風味が加わっておかゆをそのまま食べるよりおいしく感じました。
スープにちょい足し
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乾燥わかめ・乾燥野菜はみそ汁やカップ麺などの和風・中華風のスープにはよく合いそうなので、今回はポタージュスープにトライしてみます。
使ったのは、わかめ単体と野菜単体(野菜4種ミックス)の2つです。
まずは乾燥野菜をカボチャポタージュスープ80gに大さじ1ほど入れてみました。30分ほど待つときれいに戻りました。具が入ることで咀しゃくが多くなり満足感が上がるように感じました。乾燥野菜の風味は完全にカボチャスープに負けていて、食感だけがプラスされた感じです。
続いて同じくカボチャスープ80gに乾燥わかめ大さじ1入れてみました。わかめは10分ほどで完全に戻り、シャキシャキした食感になりました。磯の香りがほのかにして、まずくはないもののあまりおいしくはなかったです。
少ない水分量のものでも時間をかけると戻る
ポタージュスープやおかゆ程度の水分量でしっかり戻すことができるのがわかりました。パラパラと振りかけるだけで手軽にビタミン・ミネラル・食物繊維をプラスすることができて良いですね。
乾燥わかめが含まれているものは和風の味付けのものに合います。洋風のものにちょい足ししたいなら、野菜単体のものがおすすめです。
野菜ジュース
野菜ジュースをそのまま飲むのも良いですが、今回はアルファ米を野菜ジュースとトマトジュースで戻してみます。野菜をジュースに加工する過程で減少してしまう栄養素もあるようですが、それでもカルシウムやカリウムなどのミネラル、ビタミンAなどの栄養素を手軽に補うことができ、常温で長期保存もできる優秀な食品です。
以前、防災ニッポンの記事で白飯のアルファ米を色々な飲料で戻してみたことがあります(アルファ米をジュースで!? 水以外の7種の飲料で作ってみた)。野菜ジュースでもおいしく作ることができたのですが、「えびピラフ」のアルファ米でやったらもっとおいしそう!と思ったので、今回はそれにチャレンジします。
ドロッとしたジュースなので、既定の水の量より若干多めにして戻します(アルファ米1パックを2分割にして作りました)。
出来上がりはこんな感じ。ケチャップライスのような見た目ですね。
野菜ジュース版もトマトジュース版も、どちらも味はトマトリゾット風になりました。トマトジュースで戻したものの方が少し甘みは強いです。これは子どもが喜びそうなアレンジです。同じ味ばかりで飽きてきたときの「味変」としておすすめです。
野菜フレーク
野菜フレークは野菜を加工しフレーク状に乾燥させたもの。今回はジャガイモのフレークを用意しましたが、コーン・カボチャ・トマトなどのフレークも売られています。水やお湯を加えて混ぜるだけでペースト状になるので、離乳食にも人気の食材です。
今回は水とお湯の両方で作ってみましたが、水よりお湯で作るほうが滑らかに仕上がりました。水分を加えて混ぜただけなのにおいしく食べられて驚きました。フレーク自体に味付けはされていないため、塩などで調味するとさらにおいしいです。
また、スープに混ぜるととろみが増して食べ応えがアップします。ジャガイモのフレークだと元の味をあまり邪魔しないので色々なものに混ぜやすそうです。
おからパウダー
おからパウダーはタンパク質が豊富なおからを乾燥させて粉末状にしたもの。タンパク質の他、食物繊維やビタミンE、カルシウムなどのミネラルも豊富です。少し粉っぽい食感が残りやすいので、ドロッとした液体に混ぜ込むほうが違和感なく食べられそう。
ポタージュスープやカレーなどにちょい足しするのがおすすめです。
今回はレトルトカレーにトライします。入れる量が多くなると粉っぽさが気になりますが、レトルトカレー1パックにおからパウダー大さじ2程度なら風味も食感も違和感が少なく食べられました。大さじ2(15g)でおよそタンパク質3.5g、食物繊維7g摂取できます。味の強いカレーだとおからの風味は全く感じません。
カボチャポタージュにも入れてみました。100mlに小さじ1からスタートして徐々に足していきましたが、多くなるごとにザラザラした食感が気になるものの味自体はおいしいです。
おからパウダーの量は少量から様子を見て足していくのがよさそうです。
今の備蓄に栄養をプラスしよう
非常時は「食べられれば良い」と考えてしまいがちですが、被災生活が長期にわたることを考えるとやはり栄養バランスに気を付けておきたいところです。過去の震災でも被災者の栄養バランスの悪さが指摘されています。あらかじめ栄養バランスに配慮して食品を備蓄しておくのが良いですね。
今ある備蓄にプラスして、今回紹介したような、簡単に栄養価を上げられる食材を備えておくことをおすすめします。
<執筆者プロフィル>
シマサキアヤ
フリーランスライター
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