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享栄vs愛知商

高校野球ドットコム

先制点許すも、享栄がすぐに追いつき、8回コールドで愛知商を下す

享栄・磯部 祐吉

<春季高校野球愛知県大会:享栄10-3愛知商(8回コールド)>◇16日◇1回戦◇熱田愛知時計120スタジアム

 雨で、1日順延された春季愛知県大会。この日から開幕ということになった。ドラフト上位指名候補ともいわれている東松 快征投手(3年)がいるということでも注目されている享栄。3月の名古屋地区2次トーナメント2回戦で中部大春日丘に敗れたことで県大会では1回戦からの登場ということになった。

 享栄の先発は、その東松ではなく、背番号11の中井 創友投手(3年)だった。愛知商はその立ち上がりを攻めて、先頭が内野ゴロ悪送球で二塁へ進むと、バントで送り1死三塁。3番・塚原 爽太内野手(3年)の内野ゴロの間に三塁走者がかえって先制点が入る。さらに、酒井 龍馬捕手(2年)以下、川口 遼外野手(3年)、安藤 宗紘内野手(2年)の3連打で2点目が入る。

 しかし享栄もその裏、先頭の眞野 怜也外野手(3年)が右前打で出ると続く1年生で起用された仲谷 成真内野手が右翼線へ二塁打を放ってかえす。さらに、3番・永井 堅外野手(2年)が中前打でつないで一、三塁。4番・高田 洸希外野手(3年)の三遊間を破る好打で同点とした。

 そして享栄は3回、先頭の仲谷が中前打で出ると、1死後、四球と重盗で二、三塁として内野ゴロの間に三塁走者がかえってリードする。なおも西久保 颯捕手(2年)の二塁打でかえした後、7番・大橋 一暁内野手(3年)が左翼へ2ランを放ってこの回4点。こうして享栄が主導権を握っていく展開となった。

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 4回にも享栄は2死一塁から眞野が盗塁を決めると、すぐに永井が中前打でかえしてリードを広げた。享栄のマウンドは、前の回に代打が出た都合ということもあって、5回からは右サイドハンドの背番号10の磯部 祐吉投手(3年)となった。

 愛知商は6回に塚原が幸運な二塁打で出て酒井が右前打でつなぎ、内野ゴロの間に1点を返すが、享栄も7回に三塁から代わった安藤に対して、2死から杉本 純也内野手(2年)、小野 滉太(3年)、眞野が3連打して1点を追加する。そして、8回にも死球と失策絡みでチャンスを広げて、押し出しと、最後は途中出場で3打数2安打の小野が三遊間を強いゴロで破って10対3となりコールドゲームが成立した。

 8回コールドゲームではあったものの、享栄の大藤敏行監督は不満の方が多かった。「スッキリせん、勝ち方だった。先発中井は、もっとしっかり投げられたはずなんだけれども、最初のエラーでリズムが狂ってしまって、それをなかなか修正しきれなかったかなあ。その裏に、1年生の仲谷が思い切りよく打ってくれて、すぐに追いつけたのはよかった。2番手磯部は、公式戦初登板となったけれども、そういう中ではよく投げたといってもいいのではないでしょうか」と振り返った。9回は東松で行く準備もしていたのだが、コールドゲームとなったことで、結果的には使わないですんだということになった。

 初回、幸先よく2点先取した愛知商。この新チームがスタートした時から、OB会からの希望などもあって、元県高野連理事長も務めた経験のある森淳二監督が復帰した。「このチームは、県大会までよく勝ち残れたなあというくらいのところなんだけれども、まだ、もう少し伸ばしていかれるとは思う」という期待感は感じているようだ。そして、「新入生も何人かは入ってきてくれているので、公立校としても何とか頑張っているところを示していかないといけない」と、伝統校復活へ向けて、少しでも上のステージへ向かっていこうという意欲を示していた。

(取材=手束 仁)

 
   

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