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【漫画】人間社会ってテトリスみたいだよねって話ーー多様性をポップに訴えるSNS漫画が話題

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――各テトリミノへの個性の割り振りはどのように決めたのですか?

水谷:これは自分がテトリスをやる時に思うことを完全なる個人的主観で決めました(笑)。四角ばかり出てくる時は混乱もなく安定しているけど凡庸で面白みのないイメージ。安定しているところに凸凹が来ると「今来ないで欲しかった……」って思ったり。ただ、普段邪魔に感じるテトリミノも状況によっては「お前しかここに入れないんだ!」みたいな時もあり、その時の印象で解説文を書きました。

――テトリス以外でも「いろいろな個性が混ざり合っているからこそ面白い」と感じたゲームはありますか?

水谷:『ファイアーエムブレムシリーズ』は「強みと弱みが尖ったキャラが混じっていて面白いな」と感じています。機動力もあって接近戦では強いのに弓で撃たれたら一撃でやられる飛行キャラとか、逆に機動力は低くて動きも遅いけど防御力が強い壁キャラとか、様々な個性によってゲームが面白くなっていますよね。

――昨今、発達障害という言葉が簡単に使われるケースが増えました。この現象についてはどのように感じていますか?

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水谷:「あの人会話が通じないからきっと発達障害だ」とか、自分自身を「自分は発達障害だからダメなんだ」みたいに、レッテルや言い訳の材料にその言葉を使わないでほしいです。テトリスのブロックしかり、ファイアーエムブレムのキャラしかり、「劣っているのではなく能力が違うだけ」と思っています。もし周りに悪影響を与えているとしたら、恐らく「能力の使い方や居場所が適切でないだけ」なのではないでしょうか。

――いろいろな個性を持った人が安心して、自分らしく生活できるようになるために、どのような価値観が広まってほしいですか?

水谷:「周囲と違うことは当たり前」という価値観でしょうか。現代は「周囲と一緒=正しい」になっているような気がします。「自分は違っていても良い」と思える世界なら、どんな個性を持っていても自分らしく生きられると思っています。また、「突き抜けた才能=発達障害」という風潮はできればなくなってほしいです。「突き抜けた才能がないとダメ」と思われているみたいで、なんだかしんどいので。

――最後に今後の活動について教えてください。

水谷:読んだ人の背中をそっと押せるような作品をつくりたいです。今現在は創作漫画とエッセイ漫画で並行してSNS連載中です。エッセイでは生きやすくなるために得た知識や経験をまとめています。

 人間関係の難しい部分を個人の体験エッセイで描くと相手を否定することになりかねないので、創作を活用しながら生きづらさを抱える人が救われる物語を描いていくつもりです。「読んだ人が気づきを得られたり、前向きになったりしてもらえたらいいな」と思いながら描いています。

 エッセイは数が溜まったら電子書籍としてまとめています。気軽に読んでもらうために無料で発行していますので、興味を持ってくれたら読んでみてほしいです。

(望月悠木)

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