top_line

「エンタメウィーク」サービス終了のお知らせ

5分で分かるタツノオトシゴの生態!!オスが出産する唯一の動物!?

ホンシェルジュ

海流に流されないように、背びれをつかってふわふわと泳ぐか、海藻やサンゴに尻尾を巻き付けて、海藻に擬態しながらゆらゆらと揺れるように泳ぎます。待ちのスタイルで、目の前に餌が流れてくるまでじっとしています。1秒間に35回も背びれを動かして移動することができます。

 

タツノオトシゴは何を食べるの?

 

意外にも肉食性で、魚卵や小型のエビや小魚、プランクトンを長い口先を使って吸引音をを立てて、吸い込むように丸呑みします。動きは遅いのですが捕食は速く、餌生物に吻をゆっくりと接近させて瞬間的に吸い込みます。体はもちろん口も小さいですが、体よりも大きな餌を捕食することもあります。

 

出産はメスじゃなくてオスがする?

広告の後にも続きます

 

タツノオトシゴはオスが妊娠して子どもを産む唯一の動物です。

また、魚類では珍しく生涯に一匹のオスと一匹のメスしか交配しません。

オスはお腹にに育児嚢(いくじのう)と呼ばれる袋を備えています(この育児嚢でオスかメスかどうかも見分けることができます)。春から夏にかけて、愛行動を行い、メスがオスの求愛を受け取るとダンスを踊るようにくっついて泳ぎます。そして。メスはオスの育児嚢に卵を産み、オスがその卵を体内で受精させます。

オスは受精卵が孵化するまで体内で持ち運び、20日ほどで孵化します。成長した稚魚を水中に放

出産数が非常に多く、一回の産卵で最大2000匹の子供を生みます。

 

しかしこれだけ卵を産んでも、生き残るのは0.5パーセント以下と言われています。

生まれた稚魚は数mmほどと小さいながらも親とほぼ同じ体型をしており、すでに海藻に尾を巻きつけたり、敵が来ると海藻に隠れたりします。

 

タツノオオトシゴは食べられるの?

 

中国をはじめとするアジア諸国などでは、タツノオトシゴの内臓を取り除いた干物を漢方薬として扱っています。滋養強壮や精力増強などに効果があると言われています。またその効能から、スポーツ関連サプリメントなどにも新たな素材として注目が集まっています。

日本各地でも「安産のお守」』として干物を妊婦の方に持ち歩かせる風習が残っていたりします。

 

数が少なっているの?

 

サンゴ礁の減少や環境汚染、乱獲により一部のタツノオトシゴは絶滅の危機に瀕しています。

中国などでは漁獲規制が行われていないため、漢方や装飾品などに使用するためにタツノオトシゴは広く取引されている。また、観賞用としても、主にアメリカなどに向けて販売されています。

 

タツノオトシゴ図鑑 

 

タツノオトシゴ図鑑
著者曽我部 篤 出版日

日本初のタツノオトシゴの専門書。42種類のタツノオトシゴの美しい生体写真から原寸大シルエットに、生態に関する最新の研究結果を添えて解説しています。知られざるタツノオトシゴの魅力が詰まった一冊になっています。

 

ライフタイム いきものたちの一生と数字

 

ライフタイム: いきものたちの一生と数字 (ポプラせかいの絵本)
著者ローラ・M. シェーファー 出版日2015-06-10

いきものたちの一生にかくされた驚きの数の世界が紹介されています。タツノオトシゴ以外にも、キツツキが木に穴を開ける数や、イルカが使う歯の数、カンガルーのメスが生涯で生む子どもの数など、誰かに教えたくなるような動物の生態を知ることができます!絵本なので子供も大人も楽しめる一冊です。

 

岸壁採集!漁港で出会える幼魚たち (ときめき×サイエンス)

 

岸壁採集! 漁港で出会える幼魚たち (ときめき×サイエンス)
著者[“鈴木 香里武”, “鈴木 香里武”] 出版日

メディアでも多く取り上げられている、岸壁幼魚採集家の鈴木 香里武(すずき かりぶ)の経験とノウハウが詰まった魅力あふれる一冊。家で楽しむもよし、近くの海に出かけるのもよし。200種類以上の魚を紹介していて、岸壁での見つけ方とすくい方のコツを教えてくれています。QRコードからアクセスして、魚たちの泳いでいる映像を堪能することもできます。ちなみに「かりぶ」という名前はお笑い怪獣明石家さんまが名付けたそう。

 

奇妙な形と不思議な生態を持つタツノオトシゴ。どんな生き物かを知った上で水族館などで観察してみると今まで気づかなかったところに気づけるかもしれませんね。まだまだ解明されていない生態も多いのですが、数が減っている現状は食い止めなければなりません。少しでも生態系が保たれるように、私たちも環境問題に目を向ける必要があります。

 

 

 

  • 1
  • 2

2022年7月13日

提供元: ホンシェルジュ

 
   

ランキング(読書)

ジャンル